11月14日に発売したHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』。この名作ゲームソフトが36年の時を経て、再び社会現象を生み出そうとしている。
ドラクエゲットを報告する有名人たち
1988年にファミリーコンピューター用のゲームソフトとして発売されて以来、何度もリメイク販売されてきた『ドラクエIII』。
同作は全部で11作あるナンバリングシリーズの中でも最も人気のある作品といわれ、ドラクエの産みの親である堀井雄二氏も、「一番思い入れがあって好きな作品だ」と公言してきた。
それが今回、HD-2D版という初めての手法を駆使し、大幅に進化をしてリメイクされるとあり、大きな注目を集めている。
ファミコン版のドラクエIIIが発売された当時は、おもちゃ屋の前に開店前から徹夜の行列ができ、ニュースでも大きく報じられた。さらに、購入者を狙った恐喝や窃盗事件も相次ぎ、“ドラクエ狩り”という言葉もできるほどに。まさに、社会現象を起こしていた。
ドラクエをプレイするために学校を休む児童も続出して問題になったというが、実は今回も、ドラクエをするために休業をすると公言する人が出て、SNS上で話題になった。実際、たくさんの人が“ドラクエ休暇”をとっているようだ。
〈木曜から有給取って永遠にドラクエしてる楽しい〉
〈有給申請多すぎワロタ。お前ら絶対ドラクエやりてーだけだろ〉
〈明日休みのヤツ多いけど全員ドラクエ有給だったのか。やっぱ好きなんすねえ〉
〈重役の人が炎上案件を捨てて昨日と今日に有給入れたんだけど確実にドラクエ休暇〉
ドラクエに入れ込むのは著名人でも例外ではなく、ドラクエファンを公言している中川翔子のほか、声優の梶裕貴、下野紘、田中理恵、音楽クリエイターのヒャダイン、俳優の加藤夏希らも、次々にドラクエゲットをSNSで報告。
来年1月クールの連続ドラマの脚本を執筆すると発表されたばかりのバカリズムも、ドラクエの写真を自身のXに投稿。〈締め切りはちゃんと守りますので〉と、関係者への断りらしき言葉を添えていた。
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社会現象の裏で… 当時問題になった販売商法
今回の発売に合わせて、グッズ展開も多数用意され、コンビニとのコラボ商品やコラボカフェの開催、コラボクレジットカードなどなど展開を広げている。
そんな中で、全国のローソンとローソンストア100の各店舗などで販売されている、ふくびき「ドラゴンクエスト ふくびき所スペシャル ~ロトの伝説編~」がSNS上で問題になってしまった。
同商品は1回750円(税込)のくじを引き、当たった賞の景品がもらえ、最後の1枚のくじを引くと、“さいごの1枚で賞”として、ロトの剣・ロトの盾 スペシャルメタリックブルーバージョンがもらえる仕様だ。
この“さいごの1枚で賞”が、さっそくネット上のフリーマーケットサイトにて販売されているが、とある出品者の画像をよく見ると、ローソンの制服を着た店員らしき人が画像に写りこんでいると話題になっているのだ。
もし、店員が不当に最後の1枚を入手し、高い値段で転売しているとなれば大問題だが……。結局この商品は、1万7500円という価格で取引された。
ちなみにドラクエ人気に便乗した商売は、1988年にもあった。予想を上回る売れ行きで全国的に品薄になっていることに目をつけたおもちゃ屋が、別の商品とドラクエIIIをセットで販売する“抱き合わせ販売”をしていたのだ。
当時、ドラクエほしさにこの抱き合わせ商品を買ってしまったという人は多い。
〈ドラクエ3といえば、ファザナドゥと抱き合わせで買わされたっけな〉
〈当時ドラクエ3はファミスタ87との抱き合わせで買った記憶〉
〈抱き合わせで買った妖怪道中記が面白いと仲間内でちょっとしたブームになった〉
〈ドラクエ3の思い出といえば、発売当時に抱き合わせで買わされた『彷魔が刻』が今でも忘れられんのだよ。紳士ゲーの皮を被ったシュールなバイオレンスアクションでな〉