『ONE PIECE(ワンピース)』「エッグヘッド編」で注目を集めたのは「海軍大将」のひとり「黄猿」です。コミックス110巻で明らかになった彼の意外な行動に、ファンの間で議論が巻き起こっています。黄猿の今後の動向が注目されます。



ボルサリーノを立体化した「ワンピースアーカイブコレクション 黄猿(新世界編)」(プレックス) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

【画像】芸人にいそう… こちらがマントを脱いだ細すぎる黄猿です

尾田先生も意味深なコメントを?

 人気マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』(作:尾田栄一郎)では、「エッグヘッド編」で怒涛の展開が繰り広げられました「五老星」や「巨人族」、そして麦わらの一味らが入り乱れ、「エッグヘッド島」はかなりの混戦状態が続きます。

※この記事は『ONE PIECE』単行本未収録の第1124話の内容を含みます。ご了承ください。

 そして海賊たちはもちろんですが、「Dr.ベガパンク」を抹殺しようとやってきた海軍にも大打撃となりました。その惨状のさなかにいた海軍大将の「ボルサリーノ(黄猿)」のその後について、ファンからは心配の声とともにひとつの疑惑が浮上しています。

 その疑惑とは、黄猿が海軍を辞めて「モンキー・D・ルフィ」たちの味方につく可能性です。いったいなぜ、そのような議論が生まれたのでしょうか?

「黄猿が味方につく」説が、より活発に議論されるようになったのは、コミックス110巻に収録された、質問コーナー「SBS」でのやりとりです。読者からの「1103話でルフィはお腹がへって動けなくなっていますが、1106話では満腹になっています。だれがルフィにご飯をあげたんですか?」という質問に対し、作者の尾田栄一郎先生はこのように答えています。

「黄猿や戦桃丸もいますが…誰にもバレていない様です。つまり、その行動は目にも止まらぬ『光りの速さ』で行われた様ですね。う~ん。僕にもわかりません。光の速さ……。」

 この意味深なコメントに「光の速さ。実質、黄猿だって明言してるよね」「やっぱり黄猿だったんだ。海賊に手を貸したの、複雑な思いだっただろうな……」と、現在の黄猿のおかれた複雑な状況に多くのファンが反応しました。

 また1124話では、元帥である「サカズキ(赤犬)」と連絡中、厳しい言葉をかけるサカズキに「てめェの目で見に来いやクソガキ!!!」と涙を流して怒りを爆発させます。このように、「SBS」での尾田先生のコメントや「エッグヘッド編」で描かれた黄猿の精神的な葛藤から「今後、海軍側ではなくルフィサイドにつくのでは」という説が有力視されるようになりました。

 黄猿はかつて「シャボンディ諸島」で「海賊王の右腕」と呼ばれた「シルバーズ・レイリー」と対戦した際「戸惑いこそが人生だよ 黄猿君……!!」と声をかけられていました。一部のファンからは「最近の展開で、レイリーのこの予言めいた言葉が的中した気がする」「心に深い傷を負ってしまった黄猿は、このまま海軍にいられるのかな?」と、黄猿の海軍引退を心配する意見もありました。

「どっちつかずの正義」を掲げている黄猿だからこそ、今後の動向が未知数であり、ファンの話題を呼んでいるのだと考えられます。いままで自分の正義を明確にしてこなかった黄猿が、ついに本当の意味で「自分の正義」を掲げることになるのでしょうか?