【NOAH】憂流迦が2対1はねのけ中邑戦“死守" 「あんな偽物の中邑真輔じゃ全然プロレス感じねえ」

『齋藤彰俊引退記念大会 -Deathtiny-』愛知・ドルフィンズアリーナ(2024年11月17日)
○佐々木憂流迦vsジャック・モリス×

 元日・日本武道館大会での中邑真輔(WWE)戦が決まっている憂流迦が、モリスとの遺恨マッチに激勝。中邑戦を“死守”した。

 2022年元日に武道館で行われた「グレート・ムタvs中邑真輔」に心を撃ち抜かれ、MMAファイターからプロレスラーを志した憂流迦。その中邑と“元日武道館”で闘うドリームマッチが決まり、武道館への道をファンとともに歩むことを誓っていた。

 だが、その道を阻んできたのがモリスだった。外国人選手の不遇を訴えて暴発し『TEAM 2000X』を結成したモリスは、メガビッグマッチでのドリームマッチを射止めた憂流迦に猛烈に反発。「お前はプロレスラーじゃない。格闘家だ」と断じながら凶器攻撃や袋叩き、乱入襲撃で蹂りんを続け、「俺がお前を潰して、俺がシンスケ・ナカムラと闘う」と“中邑戦強奪”を宣言していた。

 迎えたこの日の一騎打ち。のっけから喧嘩腰で突っかけた憂流迦だったが、モリスもあざ笑うようにラフファイトで動きを止めると、そのままバイブレーション&「イヤァオッ!」などの“中邑ムーブ”で憂流迦をいたぶる。

 憂流迦コールに支えられた天狗人も鋭い打撃やスタナー、新兵器のローリングクレイドル式スクールボーイなどで巻き返したものの、モリスもカウンターのスパインバスターで黙らせるや、グッドルッキングニー、タイガードライバーと一気呵成に仕留めにかかった。

 だが、憂流迦もギリギリで肩を上げる。逆にモリスの“キンシャサ式”グッドルッキングニーを避けてジャーマンで投げ捨てるや、ジャックハマーで投げつけた。

 モリスもレフェリー交錯を誘ってリングを無法地帯化させるや、すかさずヨシ・タツが介入。それでもトンファー攻撃を避けた憂流迦は素早い左ハイキックで中邑の同期でもあるヨシ・タツを蹴散らすと、モリスにはカウンターのレッグラリアット一閃。続けざまにハイキック→バックドロップホールドと畳み掛けて電光石火の3カウントを奪い去った。

 “2対1″をはねのけて中邑戦を“死守”した憂流迦は「約4週間…溜まりに溜まったフラストレーション、この名古屋の地で決着だよ。あんな偽物の中邑真輔じゃ全然プロレス感じねえだろ。もっともっと俺は深いところまでプロレスを感じたい。1月1日まで時間がある。もっとプロレスを感じる相手と戦うぞ」。武道館での中邑戦まであと1ヶ月半。大きな障壁を乗り越え、人生の大一番への道を再び歩む。