MotoGPソリダリティGPのスプリントレースでホルヘ・マルティン(プラマック)は3位でフィニッシュ。ラストラップにエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)に追い抜かれてしまったが、これは予想外だったという。
タイトル獲得に向け24ポイントのリードを築いて最終戦を迎えていたマルティン。スプリントレースは4番グリッドから挑むと、ライバルのフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)にトップは譲ったものの、2番手を終盤まで維持した。
しかしラストラップ、最後に追い上げてきたバスティアニーニがターン5でインを突いてマルティンをオーバーテイク。マルティンは3位でのフィニッシュとなった。
バスティアニーニが2位となったことで、バニャイヤとのポイント差は19点差まで減少。ただ依然として圧倒的優位なのは変わっていない。
バスティアニーニとマルティンは9月のエミリア・ロマーニャGPでも激しいバトルを繰り広げており、その際は接触でマルティンがコースアウトして脱落し、バスティアニーニが勝利していた。
今回のバトルは接触もなく極めてクリーンなものだったが、タイトルを争っている側からすれば気が気でないものだったとも捉えられる。しかしマルティンは、ランキング3位を競っているバスティアニーニが戦うのは当然だと理解を示した。
「あれ(オーバーテイク)は予想外だったね」とマルティンは言う。
「彼のバイクの音がかなり遠くから聞こえていたから『くそっ』と思ったんだ。クラッシュか何か(で突っ込んできた)のかと思ってね」
「それでバイクを引き起こして、コース外に出てしまう心構えをしていた。でも彼は完璧な仕事をしたよ」
「それに彼はマルク(マルケス/グレシーニ)とのランキング争いがあるからね。彼の戦いも理解できる」
「明日もいいレースになるだろう。最大限楽しめればと思っているし、より競争力を高めてもっと良い仕事をできるようにする方法を理解したいと思っている」
マルティンはスプリントレース全体を振り返ると「緊張したスプリントだった」と語った。
「かなり上手くスタートを切ることができた。ターン1に向けては少し楽観的だったけれど、エネアが追い抜いていくのが見えて、少しゴチャッとしてしまった」
「その後、彼と戦い初めてからは、少しタイムをロスしてしまった。ペッコ(バニャイヤ)と一緒に走るチャンスを失ったんだ」
「もう少し速く走れるポテンシャルはあったと思うんだけど、エネアとの戦いでタイヤをかなり使ってしまったんだ。でも結局のところリスクを少し抑えようとするためにも、ベストは尽くしたと思う」
「今日の表彰台は、本当に、本当に良い仕事だった」