『Historic X-over 2〜新日本プロレス×STARDOM合同興行〜』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第1競技場(2024年11月17日)
○舞華&ザック・セイバーJr.vsエル・デスペラード&スターライト・キッド×
ザック&舞華のシングルリーグ戦覇者コンビで快勝を果たし、新日本プロレスとスターダムによる合同興行『Historic X-over』のメイン締め。口を揃えて次回大会開催に意欲をみせた。
『Historic X-over』は新日本とスターダムによる合同興行で、2022年の11・20有明アリーナ大会以来、2年ぶり2度目の開催となった。メインイベントでは新日本・G1 CLIMAX優勝者のザックとスターダム・5★STAR GP優勝者の舞華による“真夏のリーグ戦覇者コンビ”が実現。迎え撃つのはデスペラード&キッドの“マスクマン兄妹コンビ”だ。デスペラードは左ヒザ治療のため、7月から欠場しており、この試合が3ヵ月ぶりの復帰戦となった。
先に仕掛けたのはマスクマンコンビ。「男子レスラー同士、女子レスラー同士が戦う」というのが今回のルールだが、デスペラードはキッドを抱え上げての合体ドロップキックを舞華に見舞うと、ザックをダブルのマフラーホールドに捕獲してみせた。キッドが舞華のヒザを攻めれば、デスペラードもG1覇者&IWGP世界ヘビー級王者のザック相手に躍動。首を攻められて苦もんしたものの、バックドロップ、スピアー、リバースタイガードライバーと大技を連発する。ザックは関節技で巻き返したものの、デスペラードはスパインバスターからピンチェ・ロコへ。危ない場面だったが、着地したザックはランニングローキックでキッチリと反撃してみせた。
リング上は再び女子レスラー同士の対決に。舞華のパワーに手を焼いたキッドだったが、デスペラードの手を踏み台にして不知火を敢行。返す刀で場外のザックにはケブラーダを敢行した。舞華もかつて指導を受けたことのあるデスペラードに恩返しのラリアット、ブレーンバスターを繰り出し、ルールを超えた男女対決の実現に場内は盛り上げる。
舞華は雪崩式ブレーンバスター→ブレーンバスター3連発の猛攻で勝機をたぐり寄せる。しかし、続くみちのくドライバーIIを切り返したキッドは得意のモモ☆ラッチでクルリ。デスペラードがニークラッシャーで援護射撃し、ザックをヌメロ・ドスに絡め取ると、キッドも舞華を黒虎脚殺に持ち込み、マスクマン2人による得意技の競演が決まった。
さらに、キッドはルールを無視して、ザックとにらみ合い、エルボーやビンタを連打。IWGP世界ヘビー級王者をぐらつかせると、スイング式DDTへ。ザックは強引にキャッチして防ぐと、斬り込んだ舞華がラリアットでデスペラードとキッドを返り討ち。ザックのザックドライバー、舞華のみちのくドライバーIIが同時に火を吹くと、最後は舞華が旋回式みちのくドライバーIIでダメ押しし、キッドを仕留めた。
ザック&舞華のリーグ戦覇者コンビが快勝してメイン締め。マイクを持ち、「今日ご来場の皆さん、そしてPPVをご覧の皆さん、新日本プロレスもスゲェけど、スターダムもスゲェだろ!」と雄叫びを上げた舞華は、「デスペさん、デビュー前に一度コーチをしていただきましたよね。そのたった1回かもしれないですけど、ここまで大きくなりました。今日は戦ってくださってありがとうございます」とデスペラードに感謝の言葉を送った。
ザックも舞華と握手を交わすと、日本語で「キッド、メッチャ痛いよ」とぼやきつつ、「デスペ、お帰りなさい」とデスペラードの復帰を祝福。「舞華さん、同じチームでよかった。怖いよ」とホッとした表情を見せ、「来年のX-overはわからないけど、今日楽しかった。次のチャンス、新日本とスターダムの大会やりましょう」と次回大会開催にも意欲を見せた。
締めを任された舞華は「X-over、次いつやるかわかんないけど、最後はみんな揃ってハッピーエンドで終わりましょう。我々スターダム、そして新日本プロレスリングの皆さんで年末年始もっともっと盛り上げたいと思うので、皆さんよろしくお願いします」と観客に約束。試合が終わればノーサイドということで、デスペラード&キッドと立ち並ぶと、「次あることを祈って、X-over 2、皆さんありがとうございました」と充実した表情で大会を締めくくった。