毎年、マンガ原作の実写化ドラマが多く世に出ており、性をテーマにした作品も意外と少なくありません。具体的な作品を挙げると切りがないなかで、人気マンガ原作や話題になった作品を中心に振り返ります。
鈴木おさむさん原作の「狂気」タテ読みマンガ『愛の掛け惨』のタテ型ショートドラマ版
【画像】え…っ? 「ポスターでは出さなくていいですよ」「服着て」 こちらが刺激強すぎる深夜マンガ原作ドラマです(8枚)
ずっと過激だけど大丈夫…?
マンガを原作にしたドラマが数多くあり、なかには「それを実写化するの?」と驚いてしまうような過激な内容の作品もあります。過激とひと口にいってもさまざまですが、特に性愛をテーマにした作品は話題にのぼりやすいといえるでしょう。
2024年4月には、地上波放送ではなく、アプリ「BUMP」を通して視聴可能なショートドラマ『愛の掛け惨』が配信され話題となりました。
鈴木おさむさんとWebtoonスタジオ「SORAJIMA」が共同制作した同題のタテ読みマンガが原作で、愛憎うずまく姉妹夫婦の欲望まるだしのストーリーが注目され、各種マンガアプリ累計2000万PVを獲得しています。
姉「りんご(演:つじかりん)」は亡き母と交わした「妹を幸せにする」という約束により、妹「れもん(演:田野優花)」に大好きな幼なじみ「翼(演:中村晴彦)」を譲り、ふたりは結婚しました。しかし、数年後に再会したりんごと翼は惹かれ合ってしまい、ドロドロの物語になっていきます。すでにりんごは翼の友人である「鷹夫(演:庄司浩平)」と結婚しており、れもんと鷹夫は結託してりんごと翼を過激な手段で邪魔していくのです。
ドロドロの四角関係を描いた同作の第1話では、りんご、れもん、翼、鷹夫の4人が裸の状態で家族写真を撮っている様子が描かれます。ほかにも、過去を描いた回ではりんごと翼の激しいキスシーン、そして、現在の翼とれもんのベッドシーンといった描写に加え、れもんの狂気的な行動を描いたホラー展開もあり、目が離せないショートドラマとなりました。
全30話を視聴した人からは、「ドロドロをとことん追及した作品」「1話3分だからさくっと観れるうえに全話あっという間だった」などの声があがっています。
一方、多くの方がタイトルは聞いたことがあるであろうマンガ『ふたりエッチ』(作:克・亜樹)を原作にしたドラマは、地上波で放送されたためタイトルの割には過激な方向に走っていない作品でした。
性行為の経験がない者同士で結婚した「真(演:福島慎之介)」と「優良(演:七海なな)」が試練を乗り越え、真実の愛を追及するという物語です。もちろん、テーマとして夜の営みにまつわる内容が多いものの、実際に視聴した人からは「慣れない行為に真剣に取り組もうとする、至って真面目なドラマ」「原作に近く思わずニヤリと笑えるシーンが多い」といった感想が多く、あくまで一般青年マンガである原作に沿った作品として評価されました。
また、近年増えているBLマンガのドラマでは、『体感予報』(原作:鯛野ニッケ)の過激なラブシーンが話題になりました。
同作は、人気イケメン気象予報士「瀬ヶ崎瑞貴(演:樋口幸平)」が、売れないエロ漫画家「棚田葉(演:増子敦貴)」の衣食住を保証する代わりに、「瀬ヶ崎の言うことを全部聞く」という条件のもと、同居することになるという物語です。
その「瀬ヶ崎の言うこと」の内容はかなり過激で、特に葉が瑞貴の両手をシャツで縛りながら繰り広げられるラブシーンは話題になり放送後には「地上波で放送していいの?」「激しすぎる」という声が続出しました。過激ではあるものの、主演ふたりの演技や映像の美しさも評価され「あまり生々しく感じない」「圧倒的『美』って感じ」「BL実写って本当に危ういと思ってるけど、体感予報の役者さんふたりとも『それが何か?』って感じで堂々としてるから安心して観られる」と評価されています。