なにごともやってみなければわからないものである。
同僚のYoshioが突然「パイナップルを皮のまま丸ごと焼いたらどうなるんだろう?」と無邪気なことを言い出した。
なんでも「大阪染織機械株式会社」がXで公開した「廃棄パイナップルの皮に炎を当てた実験」の動画に影響されたらしい。
ちなみに上記の実験結果は「身の部分は無傷」であり、パイナップルの皮がヨロイなみの防御能力を誇っていることを証明した内容だったが……
「100万円の古民家」の庭でパイナップルを丸ごと焼き始めたYoshio。
バーナーなども使い、ガッツリと火を入れていく。中身は大丈夫なのだろうか?
とんでもないことになっているが、中身は大丈夫なのだろうか?
そして焼き入れから50分後──
こんがりと(というより真っ黒こげに)焼き上がったパイナップルが完成した。
チョー嬉しそうなYoshio。いつまでも童心は忘れないようにしたいものである。
それはさておき、さっそくYoshioは、まるで出張料理人のごとく、そのへんにあるもので板場を作り調理を始めた。
調理といっても、包丁で切るだけなのだが、スススっと、そこまで苦労することもなく──
切れた!
驚くべきことに、やはり中身は無事である! パイナップルの皮スゲ〜! そしてカットしていくと……
「焼き芋」の香りがしてきた!!!!!
※たぶん、「皮の焦げた香り」と「甘い香り」が合わさる=「焼きもの香り」と感じたのだと思う。
そして……
食べた!
ら!
\うまい!(笑)/
おいおい、うそだろ! そんなわけない……と私も食べてみたところ……
\うまい!(笑)/
うまいのだ。どう美味いのかというと、おそらく熱さにより「甘さが際立ちまくり」というか「甘さの塊(かたまり)」みたいな状態になっており、かつジューシー。
あまりも美味しいので、どんどん食べ進めていく我々だったが、なんだかそのうち……
\なんか「肉」を食ってるみたいだな/
そんな感情になってきた。熱くてジューシーな肉、すなわちステーキ。甘いステーキとでも言おうか。
さらに食べ進めると、今度は別の食べ物(?)を思い出した。それは……
\グリューワインだ!/
そう、クリスマスに飲むことも多い、あの温かいワイン(ホットワイン)「グリューワイン」にソックリな味なのである。
温度と酸味とかがそうさせているのか。しかし、さらに食べ進めていくと……
\ヤギみたいな味もするな/
私が思い出したのは、アフリカはケニアの最果て「アンボセリ」にあるマサイ族の村でふるまわれたヤギ肉。
なぜそう感じたのかはわからないが、とにかく「ワイルドな肉を焼いて食べたような感じ」になれたのであった。
つまり感想としては「グリューワイン」と「ステーキ」と「ヤギ肉」ということになり、それらを合体させれば「ワインと共にヤギ肉のステーキを食べているような感覚」という結論に。
いまパイナップルはスーパーで1個500円くらいだろうか。たった500円でバーチャル的に「ワインとヤギ肉ステーキ」が楽しめるのなら安いもの。
まさか「焼きパイナップル」がケニアのマサイ族にまで行き着くとは思わなかった。なにごともやってみなければわからないものである。
【つづく】
参考リンク:X「大阪染織機械株式会社【公式】」
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
▼100万円の古民家