indigo la Endが、初の韓国での単独公演<indigo la End Live in Seoul>を開催した。本公演は、8月に初出演した韓国の<INCHEON PENTAPORT MUSIC FESTIVAL 2024>での異例の反響を受け、11月15日、16日の2日間に渡って行われたもので、発売数分で即日完売となった16日の模様をレポートする。

◆indigo la End ライブ写真

小雨が降る雨模様の中、会場のmusinsa garageの前には先行物販を求める観客で長蛇の列が出来ていた。この日の公演は事前の想定を遥かに超える反響を呼び、ほぼ全ての来場者が韓国現地のオーディエンスとのことだった。musinsa garageは、直近でもカネコアヤノ、坂本慎太郎、betcover!! といったオルタナティブな日本人アーティストが出演を予定しており、中規模なライブハウスが少ない韓国・弘大地区にあって貴重な存在となっている場所。indigo la Endとしては2019年の中国ツアー以来の海外単独公演となり、期待値の高さからか、会場は熱気を帯びていた。

おなじみのSE 「Disclosure – F For You」が流れ、観客からの割れんばかりの大歓声とともに、メンバーがステージイン。本編はアルバム『幸せが溢れたら』収録の「ワンダーテンダー」からスタートした。イントロが鳴った刹那、会場の熱が急激に上がる。画一的なアクションが多い日本のオーディエンスとは異なり、それぞれが自由なスタイルで、かつ強烈な熱量を持ってライブに参加している印象だ。「想いきり」「悲しくなる前に」「秋雨の降り方がいじらしい」と続け、韓国人ラッパー・pH-1とコラボした「ラブ feat. pH-1」を披露。残念ながらpH-1との共演とはならなかったが、観客も大歓声で応える。

「夜汽車は走る」「夜漁り」に続き、indigo流ファンクネス「夜風とハヤブサ」を披露すると、観客のボルテージは天井知らずに上がっていく。その後「夜行」「チューリップ」「通り恋」「プルシュカ」「雫に恋して」「夜明けの街でサヨナラを」と立て続けにパフォーマンスする。各メンバーのスキルフルな演奏が全面にフォーカスされる「実験前」では、メンバーの一挙手一投足に、悲鳴にも近い歓声が送られていた。代表曲である「名前は片想い」「夏夜のマジック」と続けて披露したが、どちらの楽曲でもこの日一番の大合唱が巻き起こり、来韓を待ち続けたオーディエンスの期待と、それに見事に応えたバンドの意気込みが合致する、素晴らしい空間が形作られていた。8月の<INCHEON PENTAPORT>ではサークルピットが形成された「晩生」で、狂乱のカオスを生み出して本編は幕を閉じた。

騒然とした空気の中で、アンコールのコールも、強烈な熱量とボリュームで繰り返される。駆け足でステージに戻ってきたメンバーからは、改めて謝辞が示され、結成初期のレア曲「billion billion」「夜の恋は」と続き、大きな達成感とともに、韓国2daysが終了した。

言葉が通じない分、フィジカルにパフォーマンスを楽しまざるを得ない環境にあって、卓越したスキルと多彩な楽曲群で、まさしく“ライブバンド”としての完璧なアピールを魅せた。韓国のオーディエンスの心に深く刻まれただろう2日間を経たからこそ、次の展開も楽しみだ。

写真◎Iwabuchi

<indigo la End Live in Seoul>セットリスト

[2024年11月15日(Day1)]
1 カンナ
2 想いきり
3 悲しくなる前に
4 秋雨の降り方がいじらしい
5 ラブ(feat.pH-1)
6 夜汽車は走る
7 夜漁り
8 夜風とハヤブサ
9 ラッパーの涙
10 チューリップ
11 通り恋
12 夜光虫
13 雫に恋して
14 夜明けの街でサヨナラを
15 実験前
16 名前は片想い
17 夏夜のマジック
18 晩生
En ハルの言う通り
En 夜の恋は

[11月16日(Day2)]
1 ワンダーテンダー
2 想いきり
3 悲しくなる前に
4 秋雨の降り方がいじらしい
5 ラブ(feat.pH-1)
6 夜汽車は走る
7 夜漁り
8 夜風とハヤブサ
9 夜行
10 チューリップ
11 通り恋
12 プルシュカ
13 雫に恋して
14 夜明けの街でサヨナラを
15 実験前
16 名前は片想い
17 夏夜のマジック
18 晩生
En billion billion
En 夜の恋は

15th Anniversary Live<夜凪>

公演日:2025年2月24日(月・祝)
会場:東京ガーデンシアター
時間:開場 17:00 / 開演 18:00
出演:indigo la End
料金:全席指定 ¥9,000(税込)

関連リンク

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