『MONDAY MAGIC Autumn ep4』新宿FACE(2024年11月18日)
GHCハードコア選手権試合 ○石川修司vs田中将斗×
GHCハードコア王者の石川が、田中とのシングル初対決を制して初防衛に成功。世界有数の大型デスマッチファイターと、元ECWのハードコアレジェンドによる大乱戦に“魔法の夜”が酔いしれた。
秋の『MONDAY MAGIC』エピソード4のメインイベントに据えられたのは、王者・石川に田中が挑戦するGHCハードコア王座戦。シングル初対決がハードコア王座を懸けて実現し、初代王者の田中は約1年ぶりの返り咲きを目指した。
世界レベルのハードコアファイター同士による初シングルはし烈を極めた。のっけからイスチャンバラで幕開け。両者は竹刀やアルミ製のバケツなど凶器を次々と投入しながら、観客を気にせず場外で大乱闘を繰り広げる。先に仕掛けた田中はリングサイドに設置したテーブルに石川を寝かすと、コーナーからスーパーフライを投下。テーブルがへし折れるほど強烈な一撃で先制した。
屈しない石川が無造作に田中をラダーに投げつけて反攻すると、2人の死闘はさらにエスカレートしていく。田中がひらめきを発揮して、花道に設置したイスに乗ってのスイング式DDTを決めれば、石川も場外のテーブルめがけて決死の断崖式ファイヤーサンダーを敢行。ここぞとばかりに有刺鉄線ボードを投入して勝負に出るが、それを逆手に取った田中が逆にパワーボムで叩きつけると、場内は歓声と悲鳴に包まれた。
田中は予告付きでスーパーフライを投下するも、石川はヒザを立てて迎撃。這うようにして立ち上がった2人は絶叫しながらラリアットで正面衝突する。その後も2人は一歩たりとも下がらず、石川のファイヤーサンダーも、田中のスライディングDも決定打にならない。ならばと怒号を上げながらのエルボー合戦に突入すると、会場のボルテージも最高潮に達する。
田中が頭突きから「終わりだ!」と叫んでこん身のランニングエルボーをねじ込んだものの、ムクリと立ち上がった石川は重たいヒザ蹴りコンボで猛攻。ロープに立てかけたラダーめがけて投げ捨てスプラッシュマウンテンを強行した。ラダーが曲がるほどの一撃だったが、田中は意地のキックアウト。ならばと石川は最終兵器のジャイアントスラムで引っこ抜き、ついに弾丸戦士を沈めた。
超ハードコア実力派対決を制して田中を返り討ち。5月の戴冠から約半年でハードコア王座初防衛に成功した石川は、「田中将斗、やる前からスゲーって分かってたけど、実際にじっくりシングルやったら、本当にあんたはスゲーよ。俺がグラジエーター大好きで、橋本真也大好きで、川田利明大好きで。そういう人たちと全員シングルやっている田中将斗、そしてまだ第一線の田中将斗、あんたこそ本当のバケモンだよ」と最上級の敬意を評したうえで「すぐにとは言わねえけど、GHCハードコアのベルト、まだ歴史が浅い。俺ら二人でまた最高の戦いやって、このベルトの価値をあげていきましょうよ」と再戦を呼びかけ、田中も握手で応えた。
場内も感謝の大拍手。世界有数の大型デスマッチファイターと、元ECWのハードコアレジェンドによる大乱戦に酔いしれた月曜日“魔法の夜”。再戦のその日は果たして訪れるか――。