今回のInter BEE 2024でもバーチャルプロダクションの展示は多く、大規模なものはやはり目立っていたが、中規模のシステムもかなり多かった。中でも高精細のLEDを使用したものが多く、なかなか小規模でのバーチャルプロダクションを想定している企業などには敷居が高いようにも思えた。
だが、そこはInter BEEだ。探せば欲しいものが見つかるのもこの映像の祭典のよいところだろう。まさに小規模でなおかつ懐事情に優しすぎるパーチャルプロダクションシステムを.Tooが提供しくれているのだ。Tooが提供するVIVE MARSで実現しているバーチャルプロダクションシステムを簡単に紹介していこう。
VIVE MARSで実現しているバーチャルプロダクションはグリーンバックを用いたものだ。高精細なLEDを使用しない点、合成などに関わるワークステーションはハイスペックなものが要求されるが、それを考慮しても、今までの小規模バーチャルプロダクションの導入費用からは驚くほど低価格になっている。
今回会場に持ち込まれたシステムで言えば、センサーなどのシステムとワークステーション込でも200万円程度だという。これだけの低価格を実現できているのも、専用のセンサーなどを使用せず、汎用性の高いヘッドマウントディスプレーなどのセンサーを使用することでシステム自体もコンパクトにまとめることができ、設置なども容易に行えるという。
例えばバーチャルプロダクション自体を、依頼先企業の会議室などに簡易的に設営して収録などということも短時間で行える非常に汎用性の高いシステムと言えるだろう。そして何より嬉しいのは、機材選定やワークステーションからシステムの構築、そしてサポートまでを一貫して行ってくれることだ。この様な小規模なシステムだからこそ、信頼をおけるサポートは絶対に欠かせないし、Tooだからこそそのへんのノウハウはどこよりも持っているだろうから安心できるというものだ。
バーチャルプロダクションの導入に当たり、予算規模やスタジオの規模などを十分に吟味して提案してくれることは間違いないだろう。小規模バーチャルプレダクションの導入をお考えであれば、ぜひともTooに相談してみることを勧めさせて頂きたいと思う。