11月17日からSNS上で助手席でのあり方について議論が交わされている。助手席で寝ることはいけないことなのか。助手席に座ったら何をするべきか。大事なことは行動よりも気持ちだったり…?
助手席で寝ちゃダメ?
11月17日、夫が運転する車内の助手席で寝たことに対し、夫から咎められた女性のXでの投稿が波紋を呼んだ。
《助手席って寝ちゃだめなの?夫から『運転して貰ってて、しかも免許もなくて運転代われないくせに隣で寝るとか何なの?』って言われんの。物凄い睡魔と闘いながらグラングランしながらでも起きてなきゃダメッすか?って聞いたら『そりゃそうだろ、こっち運転してんだから』って。え?マジで??》
女性は夫から、運転中に隣で寝ることに「思いやりがなさすぎるだろ」とも言われたという。
「近くのパーキングを調べる」ことなどを頼まれたが、自身が運転免許証を所持していないため分からないことも多く、できることがないから寝させてほしいとの考えだった。
車の助手席は、心地よい温度だと運転者よりリラックス状態になりやすいこと、車の揺れが赤ちゃんにとっての揺りかごのように眠気を誘うものであることなど、運転者と同等以上に眠りに落ちやすい環境だと言われている。
ただ、投稿者の女性に対しては、同調する声もあれば、否定派の意見もあり議論が分かれている。
まず、運転者の中でも、助手席にいる人が寝ていても気にならない人とそうでない人で分かれた。
寝ていて気にならない人からは、
「眠っているのは安心の証で嬉しい」
「起きていられる方が緊張する」
「睡魔に抗ってる様が気が散るから寝て欲しい」
などの意見があった。
一方で、教習所や親から、助手席にいる人がなぜ寝てはいけないのか、担うべき役割は何なのかを教えられてきたという人々の声も多数寄せられた。
まず寝てはいけない理由として、
「助手席にいる人が寝ると運転者も眠気に誘われやすくなること」
「助手席は事故に遭った時のリスクが一番高い席であること」
が挙げられる。どちらも、寝ることはひいては助手席に座る自分へのリスクを高めることだから留意すべきとの意見だ。
また、助手席にいる人ができることとして、ルート・歩行者・死角等の確認、高速料金支払いの補助、 運転者が眠くならないためのエアコンの調整、話し相手になる、様子を見て休憩を提案することなどが挙げられた。
現代ではカーナビやETCの普及で、昔よりは助手席にいる人の役割も減ったが、それでもできることはあるというのが、運転をする一部の人々からの要望のようだ。
同時に、助手席にいる人が寝るほどの状況であれば、運転者も車を停めて仮眠を取るよう教習所で習ったという声もある。
助手席にいる人に寝てもらって構わないと考える人も多い中で、投稿者に対しては、
「『寝て何が悪いの?』、って態度で来られたらおや?と感じはする」
「旦那さんがクソモラなのは間違いないんだけど、運転って一歩間違ったら人が死ぬレベルの行為で集中力も体力も使うので、そこに感謝が全く無さそうな奥様も結構アレだと思う」
「言い方、態度に運転手への感謝の気持ちが全然ない」
との指摘も多い。
助手席にいる人が寝る場合でも、運転者への感謝の気持ちやいたわりの言葉があるかないかで受け止められ方が大分違ってくるのは間違いない。
一方で、投稿者の夫に対し、寝ないように頼むにしても言い方が厳しすぎるとの意見も多い。
運転してもらって当たり前、助手席で手助けをしてもらって当たり前という考えがあると、お互いを理解するのは難しそうだ。
助手席で寝る論争は賛否両論あり、議論は白熱し続けている。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班