近年、不倫や復讐といった「ドロドロ系」マンガを原作とする実写ドラマが多く放送されています。なかでも人生を奪われた主人公が、あらゆる手を使って復讐を果たすドラマは、「スカッとする」という理由などで人気を集めているようです。
ドラマ『愛人転生 ―サレ妻は死んだ後に復讐する―』ポスタービジュアル (C)「愛人転生」製作委員会・MBS
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「復讐は何も生まない」とは言うけれど
近年、幸せな日々を奪われた主人公が、奪った相手に強烈な復讐を果たすマンガおよび、それを実写化したドラマが大きな注目を集めています。
隠していた秘密を暴露する、社会的な信用を失わせるなど、ある意味で「死」よりもむごい目に遭わせる復讐系ドラマには、「復讐相手がクズであればクズであるほどスカッとする」といった意見も見られます。
『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』
2024年夏に放送されていた実写ドラマ『完璧ワイフによる完璧な復讐計画』は、小説投稿サイト「エブリスタ」で連載されコミカライズもされた同名小説(著:雪村こはる)が原作です。
仕事も家事もこなす主人公「雨宮成美(演:中村ゆりか)」は、夫「柊斗(演:犬飼貴丈)」と後輩「有馬莉々花(演:三原羽衣)」の不倫関係に気付き、夫を追い詰めていきます。
成美を「外で稼いでくる家政婦」としか思っていなかった柊斗は、成美の後輩の莉々花と浮気するだけでなく、同僚の「柏木(演:中村海人)」を成美と浮気させて、慰謝料の一部を報酬として渡そうとするクズキャラです。
その柊斗たちを破滅させるために、成美はネクタイに盗聴器を縫い付けたり、家中のあらゆる場所に小型カメラを仕掛けたりと証拠を集め始めます。そのほか犯罪まがいの手段も使う成美の行動に、「躊躇せずギリギリのことをやってて怖い」「全てを知ったうえで柏木に協力を迫るシーン、自分だったら怯えて何も言えなくなる」と、震え上がる視聴者の反応も続出していました。
『愛人転生―サレ妻は死んだあとに復讐する』
ドラマ『愛人転生―サレ妻は死んだあとに復讐する』(原作:池田聖子)は、愛人に「転生」した「サレ妻」による復讐を描いた作品です。
主人公「真山千里(演:小島藤子)」は、大学の同級生だった大企業の御曹司「悠太(演:千賀健永)」と結婚するも、悠太と義両親に家政婦のように扱われる辛い日々を送っていました。そして30歳の誕生日に交通事故に遭った千里は、悠太の愛人「瑠奈(演:香音)」に転生してしまいます。
事故後、瑠奈の身体に乗り移っていた千里は、「死んだのが千里で本当に良かった」と言い放つ悠太や「せいせいした」という悠太の父「新造(演:飯田基祐)」に復讐を決意します。
復讐内容も強烈ですが、本作は「史上最狂のゲス夫」悠太の存在が見どころです。千里にモラハラを繰り返す、復讐によって取引先を失った際も「耐えたセーーーーフ!」などとのたまう彼は、演じた千賀さんの顔芸も合わさり、「演技が自然過ぎて本当にムカついてくる」「ここまできたら千里に盛大な復讐をお願いしたい」などと、視聴者から多くのヘイトを集めた見事な悪役となりました。
『消せない「私」ー復讐の連鎖ー』
黒田しのぶ先生によるマンガ『消せない「私」~炎上しつづけるデジタルタトゥー~』が原作の実写ドラマ『消せない「私」ー復讐の連鎖ー』は、「デジタルタトゥー」問題を生々しく描いていました。
平凡な女子高生だった主人公「灰原硝子(演:志田彩良)」は、美容系動画配信者の「徳道仁(演:本郷奏多)」との出会いで一躍有名人となるも、硝子を妬んだ同級生「海崎藍里(演:吉本実憂)」たちのワナによって暴行され、動画とともにデマを拡散されてしまいます。さらに自宅の火事で両親を失った硝子は10年後、自分を苦しめた同級生たちが出演したTVの中継インタビューをきっかけに、復讐を決意しました。
特に強烈なのは藍里への復讐方法で、「やり遂げた時の志田さんのゾッとする目で怖っとなった」「結婚式使ってかなりキツい復讐してるけど、まだひとり目なの?」とSNSでは戸惑いの声も多く出ていました。