F1は2025年に初開催する予定の全チーム合同での新車カラーリング発表イベント『F175』(2月18日開催)の入場チケットの転売を防止すべく、転売されたチケットを無効にする可能性を示唆していたが、チケット転売サイトがこれに反対する主張を展開している。
この『F175』は、F1創立75周年を記念してイギリスのロンドンで開催されるもので、入場券が発売されるとわずか45分で完売してしまうという人気ぶりだった。
ただその入場券完売直後から、チケット転売ウェブサイトに同イベントのチケットが並ぶようになった。本来ならばこのイベントの入場料は58ポンド〜113ポンド(11000円〜22000円)だったものの、転売チケットの中には1000ポンド(約19万5000円)を超える金額がつけられているものもあった。また、存在しないと思われる席のチケットも売られていた。
F1はこの事態を受け、転売を非難するコメントを迅速に発表。高額での転売は「利用規約に反している」として、「非公式の転売プラットフォームで購入したチケットは有効ではない」とも述べた。
また、詐欺的な転売チケットも数多く出回っているとして、転売チケットを購入する際には、公式の転売サイトを利用するよう呼びかけた。
この『F175』のチケットは、最近のトレンドともなっているダイナミックプライシングの対象ではないため、高額で転売することは違反ではない。しかしF1側の呼びかけは、転売チケットの購入を検討していたファンたちに対する抑止力となるだろう。
しかし『F175』の転売チケットを掲載していた再販業者のひとつであるViagogoは、同社のプラットフォームを通じて転売チケットを購入したファンの入場を認めないとするF1の呼びかけに反発。担当者が次のように語った。
「チケットの転売はイギリスでは合法であり、Viagogoは英国法に完全に準拠している。転売を制限することで、イベント主催者は競争を抑制し、安全で透明性があり、規制が厳しい転売市場でチケットを購入することを選択したファンたちを、不当にターゲットにしている」
「チケット詐欺は、当サイトでは非常に稀な事例である。購入者がイベントに無事入場しない限り支払いは行なわれないため、Viagogoで無効なチケットを販売しようという動機はない。そういう販売者はポリシー違反により罰金が科され、プラットフォームから追放されることもある」
「当社はイベント主催者ポータルも運営しており、全てのイベント主催者が当社に連絡を取り、出品されている商品を調査することもできる」