子供の頃、何気なく見ていたアニメのワンシーンに、思わず背筋が凍り付いた経験はないでしょうか。子供向けアニメのなかには、大人になった今でも鮮明に記憶に刻まれ、トラウマを残すエピソードが潜んでいることもあります。
アニメ『はなかっぱ 僕、はなかっぱ』DVD(メディアファクトリー)
【画像】え…っ?「死に方がエグすぎる……」 こちらがかわいい少女たちが悲劇に襲われるアニメです(5枚)
リアタイで観てショックを受けた視聴者も
誰でも安心して観られるはずのいわゆる子供向けアニメには、時として成長しても心に残り続ける衝撃的な展開が隠されています。視聴者から「これだけは覚えている」と声があがるアニメには、どのようなエピソードがあったのでしょうか。
『はなかっぱ』
同題の絵本(作:あきやまただし)が原作で、「NHK Eテレ」で放送中の子供向けTVアニメ『はなかっぱ』は、自然豊かなやまびこ村に住む少年「はなかっぱ」の日常を描いた作品です。はなかっぱの頭に咲く花は感情と連動しており、さまざまな花を咲かせます。
トラウマ回として話題になった2015年11月放送の「おとうとがいっぱい」では、弟がほしいと願ったはなかっぱの頭に咲いた「兄弟花」の実から、「はなかっぴ」という小さな生物が誕生しました。喜んだのもつかの間、水をかけると増える性質を持つはなかっぴは雨で増殖して町で大暴れしてしまったため、はなかっぱは苦渋の末に別れを決意します。
切ない話になるかと思いきや、この回のラストははなかっぱが別の何かにすり替わられてしまったかのようなゾッとする急展開を迎え、大きな話題となりました。ネット上には「最後に映ったのは、栄養吸われたはなかっぱ?」「はなかっぴと一緒にいるのは霊かも」「最後が本物で、植物が新しいのを作ってたとしたら……」などの考察も飛び交い、普段はのんびりとしたストーリーな分、この驚きの展開はいっそうインパクトが大きかったようです。
『怪談レストラン』
2009年から2010年にかけて放送されたTVアニメ『怪談レストラン』は、児童文学シリーズが原作の学園ホラーアニメです。数々のトラウマエピソードのなかでも、第14話の「リプレイ」は多くの視聴者に強烈な印象を与えました。
主人公のゲームが好きな少年は、TVゲームをクリアした報酬として「リプレイ」と唱えると時間を巻き戻せる能力を手に入れます。失敗を帳消しにできるバラ色の人生を手に入れたたものの、少年はあるとき、友人が止めるのも聞かずに「幽霊団地」とよばれる建物にひとりで乗り込みます。
そして、最後の一段を上がったとき、階段が崩れてしまいました。少年は落下しながら「リプレイ!」と唱えますが、何度繰り返しても落ちるよりも前の時間には戻れません。永遠に「リプレイ」を叫び続けないと死が待っている、無限の恐怖で物語は幕を閉じました。
『ドラえもん』
テレビ朝日系列で放送中の国民的長寿TVアニメ『ドラえもん』にはいくつか「トラウマ」と言われる回があり、特にラストが恐ろしいといわれているエピソードが2002年放送の「根も歯もあるウワサ」です。
「ジャイアン」と「スネ夫」から「学校のウサギのニンジンを持ち出し、ドラえもんに食べさせている」といううわさを流された「のび太」は、「ドラえもん」の秘密道具「ウワサの根」を利用し、ジャイアンとスネ夫に復讐をします。
さらに「しずか」の信頼を取り戻すために、「のび太は動物に優しい」といううわさを広めようとしました。しかし、根に肥料を与えすぎてしまい「のび太はどんな動物にも食べ物をくれる」といううわさに発展して、大量の動物が押し寄せ家が大混乱に陥ります。
最終的には、ドラえもんと「ママ」が、それぞれネズミとゴキブリの大群に埋もれて気を失うという地獄絵図のようなシーンで物語は終わります。特に、狭い空間に大量の生物が集まる構図自体が苦手な人にとっては、耐え難いエピソードだったようです。