現役屈指の万能司令塔がNBA初の偉業を成し遂げた。
現地時間11月19日(日本時間20日)、今季からデンバー・ナゲッツでプレーしているラッセル・ウエストブルックが、敵地で行なわれたメンフィス・グリズリーズ戦で12得点、10リバウンド、14アシストで通算200回目のトリプルダブル(TD)を達成。これにより、NBAで初めてTDを200回記録した選手となった。
大黒柱のニコラ・ヨキッチが個人的な理由で3試合連続の欠場となったナゲッツで、ウエストブルックは前半3得点に終わるも、巧みなパスで周囲を生かして7アシスト&5リバウンドとスコアリング以外の部分でチームを牽引。第3クォーターには4得点、4リバウンド、3アシストを加え、アシストを2桁に乗せる。
第4クォーター序盤にジャマール・マレーのアシストから3ポイントを決め、10得点目でTDにリーチ。その後はなかなかリバウンドを奪えずにいたが、5点差に迫られた残り1分25秒にオフェンシブ・リバウンドで10本目を奪い、通算200回目のTD達成となった。
試合はウエストブルックのほか、マレーが27得点、7アシスト、マイケル・ポーターJr.が24得点、10リバウンド、クリスチャン・ブラウンが19得点、7リバウンド、3アシスト、ペイトン・ワトソンが15得点をあげたナゲッツが122-110で勝利。2日前に90-105で敗れた相手にリベンジを果たした。
なお、グリズリーズの河村勇輝はベンチ入りしたものの、試合が接戦になったこともあり、2試合ぶりの出番なしに終わっている。
今季でキャリア17年目のウエストブルックは2008年にオクラホマシティ・サンダーでプロデビュー。ルーキーイヤーからTDを記録し、2016-17シーズンにはオスカー・ロバートソンが1961-62シーズンに打ち立てた41回を上回る、42回のTDでNBAレコードを更新するとともに、同年はロバートソンに次ぐ史上2人目のシーズン平均TDもクリア。その後も着実に数字を積み重ね、サンダーで過ごした11年間でTDは138回を数えた。
その後、ヒューストン・ロケッツで8回、ワシントン・ウィザーズで38回、ロサンゼルス・レイカーズで14回、ロサンゼルス・クリッパーズで1回記録。昨季終了時点で199回とリーチをかけ、今季13試合目でついに偉業達成となった。
■ウエストブルックのシーズン別トリプルダブル回数(★はリーグ最多、*はシーズン平均トリプルダブル達成)
2008-09:1回
2009-10:1回
2010-11:3回
2011-12:ー
2012-13:1回
2013-14:2回
2014-15:11回★
2015-16:18回★
2016-17:42回★*
2017-18:25回★*
2018-19:34回★*
2019-20:8回
2020-21:38回★*
2021-22:10回
2022-23:4回
2023-24:1回
2024-25:1回
■NBA通算トリプルダブルランキングTOP10(カッコ内はシーズン最多、◆は現役)
1:ラッセル・ウエストブルック◆ 200回(42回)
2:オスカー・ロバートソン 181回(41回)
3:マジック・ジョンソン 138回(18回)
4:ニコラ・ヨキッチ◆ 136回(29回)
5:レブロン・ジェームズ◆ 117回(18回)
6:ジェイソン・キッド 107回(13回)
7:ウィルト・チェンバレン 78回(31回)
ー:ジェームズ・ハーデン◆ 78回(22回)
9:ルカ・ドンチッチ◆ 77回(21回)
10:ドマンタス・サボニス◆ 61回(26回)
構成●ダンクシュート編集部
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