日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(NMC)が11月20日、ロニー・クインタレッリが2024年シーズンをもってスーパーGTでの活動を終了すると発表した。
クインタレッリはヨーロッパでのレース活動を経て2003年から日本でのレース活動を本格的にスタート。スーパーGTの日産陣営には2008年から加わり、以後2011年と2012年にMOLAで柳田真孝と、2014年と2015年にNISMOで松田次生とGT500のチャンピオンに輝いた。GT500での4度のタイトルは、現在でも史上最多の記録となっている。
その他にも、歴代3位の18勝、歴代2位の15ポールポジションと、スーパーGTの歴史に残る活躍を見せてきたクインタレッリ。NISMOでの12年目となる今季は新たに千代勝正をチームメイトに迎え、ここまで2位2回を記録したが、12月の最終戦を前にタイトルの可能性は逸していた。
クインタレッリにとっては、12月1日のNISMOフェスティバル、そして8日のスーパーGT最終戦鈴鹿が、現役のスーパーGTドライバーとしてファンの前で勇姿を見せる最後の機会となる。最終戦前での発表となったのも、「ファンの皆さんに最後のレースを見ていただきたい」というクインタレッリ自身の希望だったという。
この発表に際し、NMCの片桐隆夫社長は次のようにコメントを寄せた。
「17年間にわたるロニー選手の日産/NISMOへの貢献に深く感謝いたします」
「長いお付き合いになりますが、ロニー選手のレースにかける情熱と入念な準備にはいつも驚嘆していました。12年間、23号車のドライバーを務めることは、並大抵の努力ではなかったと思います。4度のシリーズチャンピオン獲得という他の追随を許さない輝かしい戦績は、日産/NISMOのモータースポーツの歴史だけでなく、日本のモータースポーツ史にもに刻まれています」
「最終戦の鈴鹿は、ロニー選手が4勝を挙げた、得意とするコースですので、我々も全力でサポートします」
そしてクインタレッリ自身もコメントを発表し、ファンや関係者への感謝を述べた。
「長い間、私の人生の中心であったスーパーGTの活動を終えるという判断は大変難しいものでしたが、後進に道を譲る、ふさわしいタイミングだと思っています」
「素晴らしい時もつらい時も、ずっと私を支えてくださったすべての方にお礼を申し上げます。これまで私を応援してくださったファンの皆さん、サポートしてくれた多くのスポンサー、戦いの場を与えてくれたGTアソシエイション、ともに戦ったチームメイト、そして日産/NISMO、すべての皆さんに感謝しています。おかげで夢のような人生を送ることができました」
「NISMO Festivalで皆さんに直接お礼を伝えたいと思います。また、スーパーGT最終戦の鈴鹿では、最終ラップの最終コーナーまで、全力を尽くします」