うつ病の再発率が60%といわれる根拠は? 「この薬で死亡率が3倍」といったセンセーショナルな表現や情報は誤りである可能性が高い理由

その医療情報は本当か

田近 亜蘭

2024年10月17日本体1150円+税208ページISBN: 978-4-08-721336-2

「この健康食品は80%の人に効果があった」と表示があると、その商品には高い効果があると感じるものだ。
しかし、実際には「たった10人を調査して8人に効果があった」だけかもしれない。
医療の定説や広告、健康食品の表示など、「情報」の正誤や信頼性を見極めること、それは自らの健康を守るための意思決定において重要だ。
「ヘルスリテラシー」とは、「自分に適切な医療・健康情報を探し、理解して活用する能力」である。
その身につけ方や正確な医療情報へのアクセス法について、エビデンス研究の専門家医師が詳細に解説する。

【主な内容】
新聞に載った医療情報…20年後は有効か?
「死亡率が3倍に!」といっても…
医療広告に「体験談」「回数無制限」「施術前後の写真」は禁止
オンライン診療の「やせ薬」処方でトラブルが急増中
通報サイト「医療機関ネットパトロール」がある
健康食品はあくまで「食品」
「飲酒する人には肺がんが多い」は適切か…因果関係の証明は難しい
平均寿命…余命はあと何年?
医療の「エビデンス」には6つの「レベル」がある 
「診療ガイドライン」とは医師の診療手引書
診療ガイドラインが検索できる便利なサイトがある
「がん相談支援センター」を活用しよう
「標準治療」ががんの最良の治療法
「先進医療=上質な治療法」ではない
「緩和ケア」は終末期の治療ではない
「統合医療」「代替療法」…ことばを整理する
医療情報の「見極めかた」と「誤りを信じ込む心理」
真実はもっとも面白くないあたりにある