児玉 毅 の提案する条件に合ったモデルたち
【2ピース構造】
ATOMIC|HAWX PRIME 120s BOA GW
Size: 22/22.5–30/30.5cm
Weight: 1.910g(26-26.5cm)
Flex: 120
¥119,790
NORDICA|Unlimited 130 DYN
Size: 22.5–30.5cm
Weight: 1.680g(26-26.5cm)
Flex: 130
¥114,400
【3ピース構造】
K2| Diverge SC
SIZE: 24.5–30.5cm
WEIGHT: 2,115g(26.5cm)
FLEX: 130
PRICE: ¥107,800
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BINDINGS | ビンディング
今までツアービンディングはMakerのBARONやDUKE、TYROLIAのADRENALINなど、フレームツアービンディングといわれる、ステップインではめてプレートごと上がるものが主流だったけれど、情勢はかなり入れ替わってきました。なぜなら軽さを追求するのに、テックビンディングのほうが重量を軽くできるだけでなく、歩きやすさがまるで違う。かかとに錘をつれてこないので足が軽い。そしてつま先を支点して動くので普通の歩行に近いんです。
今はテックビンディングがほぼ主流
今、ビンディングはテックビンディングのタイプがほぼ主流になっています。もちろん今もゲレンデで使っているアルペンビンディングをそのまま使いたいという人もいるけれど、やはり歩きやすさ、軽さを考えていくと、ピンのものをオススメしたいです。
5年前なら「ピンが絶対いいよ」とオススメできなかったんですが、今はそう自信をもって言えるようになりました。それまでは、もともと古くからあったトゥーピース、ヒールピースピンという、すごく軽量のものしかなかった。軽いけれど、滑る性能や安定性、強度などは若干落ちるものがあったので、オススメできる人とできない人といたんです。
KINGPINがもたらしたビンディング革命
そこに登場したのがMarkerのKINGPINでした。ヒールピースがステップイン、かかとを上から押さえてくれので、かかとの安定性があったし、スキーの滑走性能もきちんと引き出してくれる。KINGPINが出てきて1回目のビンディング革命になりました。
これと同じくらいの時期にFRITSCHIからTECTONというモデルが出ました。これもトゥーピースがピンだけれどヒールはステップイン、これもKINGPINと同じように、登りも滑りもしっかりしていて、さらには、トゥーピースにも安全解放機能が備わった画期的なビンディングでした。
さらに進化したハイブリッド
その後、SALMONとATOMICの共同開発でSHIFTが誕生しました。トゥーピースもヒールピースも一見普通のアルペンビンディングに見えるけれど、トゥーが滑るときは普通のビンディング、登るときはレバーを開くとピンが出てくる、いわゆるハイブリッドの「イイとこどり」のものが出てきた。滑りのクオリティはまったく犠牲にせず、登りもピンだから軽くて登りやすい。Markerも新たにDUKE PTを出し、さらに進化してきました。
そこでオススメは
今はとてもバリエーションが豊富で、そこから選べます。もともとのピンタイプは、良くないということではなくて、軽くてロングツーリングをする人には非常にメリットがあります。ただ、これからバックカントリーを始めたい人は、登る時間がいきなり4、5時間ということは稀だと思います。だいたいの人はまずはサイドカントリーで楽しんで、チャンスがあれば1時間、長くて2時間くらいのハイクで滑りたいという人がほとんどです。そう考えると、滑りの性能がすごく大事だな、と感じるわけです。
もしも滑りに行ける週末が3回あったら、そのうち1回がバックカントリーという人は多いと思います。雪がたっぷり降ればゲレンデでリフト回しでパウダーをガンガン滑りたい人は多いですから。そう考えると、安易に軽さに飛びつくのではなく、滑りの性能を大切にした上で、自分の選び方に適したツアーの機能が備わったものを選ぶと、最初は間違いないと思います。
MarkerのKINGPIN、FRITSCHIのTECTON、SALOMON、ATOMIC、ARMADAのSHIFTビンディングの3つは、とても入りやすいと思います。普通のアルペンビンディングを使っていた人が乗り換えたときでも違和感が少ないし、不安感もないと思います。ピンだと、「これ本当に大丈夫なのかな」と不安になる人もいるのですが、そこはないから安心かなと思います。それらを最初に使ってみて、自分はもっとロングツーリングしたいとなれば、次に買うときはまた選択肢は変わるでしょう。最初に買うビンディングとしては、これらの3つはとてもいいと思います。