バックスイングは飛ばしのパワーを蓄えるための「助走」の動作。「走り幅跳びの助走も、ゆっくり歩いたら遠くに跳べませんよね。ゴルフスイングもそれと一緒です」と後藤悠斗。それなりのスピードが必要で"スローバックスイング〞が飛ばない原因だとしたら、もっと素早く上げれば飛距離は簡単に伸びるぞ!
スピードアップでトップの位置も安定!
素早いバックスイングといっても、手先だけでクラブをパッと担ぎ上げてはいけません。最初にベルトのバックルから動かすことで、お腹をしっかりと回していくことが重要です。これはヘッドのすぐ後ろにクッションを置き、クッションを飛球線後方に飛ばすドリルが効果的です。手先を使わず、体の回転でヘッドを加速させる感覚がつかめます。
また、右ヒジは無理に絞らずに、下に向けたままで気持ちよくクラブを振り上げてください。トップの位置はあまり細かく考えないで、腕をダイナミックに振り上げていきましょう。こうしてできたトップはいい形になりますし、毎回同じポジションに収められるので安定感も出ます。
クラブを素早く上げようとすると手先を使いがちだが、お腹が回転しないバックスイングは×。右ヒジを締めすぎる人は、とくにこの傾向が強いので注意!
お腹の回転を使えば手上げにならない
ヘッドの右側にクッションを置いて、バックルとグリップエンドから始動させてクッションを飛球線後方に飛ばす。手先を使わずお腹を中心とした体の回転でクラブをスピーディに上げていく感覚がつかめる
右ヒジを内側に絞りすぎずに、右ワキを適度にあけて右ヒジを下に向けておけば、バランスも形もいいトップをスムーズにつくれる
いかがでしたか? お腹を回転させてバックスイングのスピードアップへ繋げてみてください。
レッスン=後藤悠斗
●ごとう・ゆうと/1992年生まれ、愛知県出身。小学1年でゴルフをはじめ、美濃加茂高校ゴルフ部2年時にはTEAM JAPANに選出される。
現在は広尾ゴルフインパクトで多くのアマチュアゴルファーを指導。インスタグラム(you10.g)にて、ゴルフレッスンや質問など受付中。
構成=三代 崇
写真=中野義昌
協力=西武園ゴルフ場