現地イングランドで批判集中もなんのその。やはり鎌田大地は頼もしい「そんなのすぐ変わる」「日本人でいっぱい出てこないとダメ」

 やはりこの男、頼もしい。

 日本代表の主力を担う鎌田大地は今夏、ラツィオを離れ、フランクフルト時代に師事したオリバー・グラスナー監督が率いるクリスタル・パレスへ。期待の新戦力として鳴り物入りで加入した。

 しかし、思うような結果を残せておらず、カラバオカップでこそ2ゴール2アシストをマークしているものの、プレミアリーグでは0ゴール0アシスト。さらに代表ウィーク直前の11月9日に行なわれたフルアム戦(0-2)では、痛恨の一発退場となり、3試合の出場停止処分を受けた。

 チームもリーグ開幕11戦でわずか1勝に留まり、降格圏の18位に沈むなか、現地イングランドで日本代表MFへの批判が集中。スケープゴートになっている。

 逆風が吹き荒れているが、本人は全く気に留めていない様子だ。森保ジャパンの一員として戦った19日の中国戦(3-1)後、「自身のメディア上での扱い」に関して問われると、平然とこう言い放った。

「どれだけ期待されて入っているかは理解しているし、日本人でそうやって(スケープゴートに)されるレベルの選手がいっぱい出てこないとダメ。そうなるのはもちろん、難しい時期もあるけど、良ければそんなのはすぐ変わるし、それを良い方向に変えられるのは今までも証明してきている。そこに関して自信もあるので、自分はやっていくだけだなと思う」
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 そう、鋼の心臓を持つ28歳は何度も逆境を跳ね除けてきた。フランクフルト、ラツィオで定位置確保に苦しむ時期もありながら、最終的にはレギュラーの座を確保。自身の存在意義を示してきた。

「(イタリアでの経験で逞しさを増したか?)そうですね。イタリアの時もそうだったし、ドイツの時もそういう感じだった。それだけやっぱ評価されているということなので、選手としてこういう立場に来られるのは良いことだと思うし、自分自身結果で証明したい」

 2024年の代表での活動は中国戦で終了。北中米ワールドカップ最終予選の次節は4月後と、少し間が空くなか、鎌田は今年を総括するとともに、来年に向けて力強く決意を示した。

「最終予選がここまで上手くいっているのは、チームのみんなの努力のおかげ。これが当たり前じゃないのは、本当に自分たちが理解しないといけなくて、まだワールドカップ出場も決まっていないので、油断せずに。次の代表まで時間が空くので、また自チームで頑張らないといけないし、1人1人がレベルアップできるようにやっていかないといけない」

 パレスでの出場停止明けの相手は、4連覇中の王者マンチェスター・シティ。批判をしてきた人々の手のひらを動かすには、絶好の機会だ。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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