現地時間11月21日、ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンが、ポッドキャスト番組『The Draymond Green Show with Baron Davis』の最新エピソードを公開した。
今回のゲストはNBAで16シーズンをプレーしたラジョン・ロンド(元ボストン・セルティックスほか)。185cm・82kgのポイントガード(PG)は、レギュラーシーズン通算957試合でキャリア平均9.8点、4.5リバウンド、7.9アシスト、1.59スティールの成績を残し、今年4月に引退を表明した。
現役時代は3度のアシスト王をはじめ、オールスターとオールディフェンシブチームにそれぞれ4度、オールNBAチームにも1度名を連ね、2008年にセルティックスの先発PG、そして2020年にはロサンゼルス・レイカーズで自身2度目の優勝を飾っている。
番組内ではレイカーズで約3シーズン共闘したレブロン・ジェームズの話題に。ロンドにとってレブロンはセルティックス時代にプレーオフで何度も対戦し、レイカーズ移籍後は彼のバックアップを務めた間柄だ。
「あの時、俺は自分の役割を理解していた。俺たちは強力な存在ではあったけど、俺自身はスター級のロールプレーヤーであることにプライドを持っていた。だからその役割に従った。何をすべきかはわかっていたし、そこにはエゴなんてなかった」
そう切り出したロンドは、レイカーズで通算112試合(先発32試合)に出場して平均7.3点、3.9リバウンド、6.0アシスト、0.97スティールを記録。2019-20シーズンのレイカーズは、レブロンを先発PGに据え、ダニー・グリーンやケンテイビアス・コールドウェル・ポープ(現オーランド・マジック)、エイブリー・ブラッドリーがウイング、アンソニー・デイビスとジャベール・マギー(現無所属)の2ビッグマンでスターターを形成した。
ロンドはベンチからアレックス・カルーソ(現オクラホマシティ・サンダー)やカイル・クーズマ(現ワシントン・ウィザーズ)らとセカンドユニットを組み、プレーメーカーとして貢献。フランク・ヴォーゲルHC(ヘッドコーチ)の下、結束したレイカーズは見事に10年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた。
ロンドは当時を振り返り、「彼(レブロン)はいつも俺の意見をリスペクトしてくれた。コーチングスタッフも一緒になってね。俺たちはお互いのことをものすごくリスペクトしていたんだ」と語る。
今年4月に38歳でユニフォームを脱いだロンドに対し、12月30日に40歳となるレブロンは現在も現役を続けている。キャリア22年目の今季も、21日時点で平均24.0点、8.3リバウンド、9.3アシストと、一線級のスタッツでレイカーズを引っ張っている。
ロンドはそんなレブロンをこのように評していた。
「彼ほど身体をケアしている選手などいない。間違いなく歴代最高の選手だ。自制心が素晴らしく、これまでに偉大なNBA選手たちが成し遂げてきたことを超えたプレーをしている」
屈強な肉体(206cm・113kg)に熟練のスキル、リーグ史上最高級とも言えるバスケットボールIQを兼備するレブロン。チームメイトとして間近で見たロンドは、その凄さを肌で感じていたのだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
名司令塔のロンドが現役生活に別れ。レイカーズ時代の同僚レブロンは「彼と組むことができて幸運だった」<DUNKSHOOT>