タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後

 愛知県と岐阜県を舞台に開催されている2024年世界ラリー選手権(WRC)最終戦ラリージャパン。本格的なスペシャルステージでの戦いが幕を開けたDAY2を終えた時点では、ヒョンデのオット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組が総合首位に立った。

 前日に豊田スタジアムでのセレモニアルスタートとスーパーSSでスタートした今年のラリージャパン。DAY2は伊勢神トンネルSS、稲武設楽SS、新城SS、岡崎スーパーSSで走行が行なわれた。

 午前中のループを終えた段階では、トヨタのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合首位に立ち、0.7秒と僅差でタナクが続いた。DAY2最初のステージとなるSS2でパンクにより後退を強いられたトヨタの勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は、総合4番手につけていた。

 DAY2午前最後のSS4新城では、ラリー序盤で上位につけていたドライバーズランキング首位のティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ組(ヒョンデ)をパワー系のトラブルが襲い、午後のループに向けたタイヤフィッティングゾーンでの修復も叶わず……手負いのまま午後のループを走ることとなった。

 ヒョンデとしてはトラブル続きの1日となり、このSS5の後半でアンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン組が痛恨のクラッシュ。土手にタイヤを引っ掛ける形でマシンの制御を失い、必死のブレーキングも虚しくコース脇の木に激突した。

 ミケルセンがコースを塞ぐ形でストップしたことでSS5は中断となり、アタックできなかったRally2以下のドライバーには一律のタイムが与えられた。なおミケルセンはデイリタイアとなった。

 ヌービルやミケルセンとは正反対に、チームメイトのタナクは順調そのもの。SS5と続く稲武設楽でのSS6でもステージ優勝を飾った。新城でのSS7でタナクはエバンスにステージ優勝こそ譲ったものの、リードは健在だった。

 とっぷりと日が暮れた岡崎中央総合公園で行なわれた全長2.5kmの岡崎スーパーSSでの1走目となったSS8では、M-スポーツ・フォードのアドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア組と総合3番手を争う勝田が2分1秒1でステージ優勝。連続して行なわれたSS9では勝田、エバンス、フルモーが2分1秒9で並んだ。ターマック戦では先に出走したドライバーが優位のため、勝田はSS8に続いてSS9でもステージ優勝を飾った。

 これでDAY2全てのステージが終了。総合順位ではタナクが首位に立ち、20秒差でエバンスが2番手で続いた。

 総合3番手争いはフルモーが勝田を0.1秒差で先行。SS6やSS7でソフトタイヤ装着という安全策が裏目に出て、タイヤ表面のブロックが“動いてしまう”状況に悩まされたことが、タイムに響いた格好となった。しかし表彰台が間違いなく狙える位置につけた。