山口県の下関駅へ降り立つと、『第22回 リトル釜山フェスタ』なるイベントが今週末(11月23日)に開催予定……との告知ポスターを見つけた。私は全然知らなかったのだが、ここ下関にはコリアンタウンがあるらしい。
実は下関と釜山(韓国)の距離はたったの200kmポッチであり、フェリーなら片道6000円くらいで行けちゃうのだそう。歴史的背景とかはよく知らないけれど、そんだけ近けりゃ、そりゃ関係性も深いだろうな。
これまで名だたるコリアンタウンを取材してきた身の上として、これはチェックしておく必要がある。まさか下関でトッポギ食べ歩きができるなんて♡ この時はそう思っていた。
が…………!
・だがしかし……!
JR下関駅を出ると左手すぐに「ようこそ しものせきへ」という巨大看板が見える。
その背景によ〜く目を凝らすと……
あれは……!
韓国らしさ以外なにひとつ感じさせない門!!!!
私が「新大久保より魅力的かも」と感じている生野コリアタウン(大阪)の入り口にも、これとよく似たゲートがあった。調べたところ、この『釜山門』は下関と釜山が姉妹都市提携を結んだ記念に作られたものらしい。そっか〜やっぱ姉妹都市だったか。
下関のコリアンタウンは『リトル釜山』と呼ばれ、下関駅から続く『グリーンモール商店街』と周辺小道を指すらしい。ちなみに大阪は「コリア」タウンだけど、下関は「コリアン」タウン。
この違いについても調べたところ「明確な定義はないが、『コリア』は日本でよく使われる表記で、観光客などが集まるエリアを指す場合が多い。一方『コリアン』はグローバルな場面で使用されがちなほか、韓国人コミュニティを指す場合もある」ということのようだ。
あまり気にする必要はないってこと……かな?
(広告の後にも続きます)
・少し不安になる街
それでは、さっそくグリーンモール商店街を散策してみるとしよう!
今のところ特に韓国っぽさは感じない……それ以前に、シャッターの閉まり率がちょっとコメントしづらい感じではある。
「本当にここはコリアンタウンなのか?」と心配になってきたところで、韓国料理屋がポツポツ出現し始めた。ただし営業中の店はゼロ。この責任の大部分は午後3時という絶妙なタイミングに訪れてしまった私にある。
営業している店を探すこと自体が困難ななか、歩道のテントを支える赤いポールだけが「ここがコリアンタウンである」ことを示していた。ときおりすれ違う人々は観光客ではなく、どう見ても “近所の人” だ。
ただ、ここがけっこう古くからあるコリアンタウンということは、街の雰囲気から容易に推測することができる。この侘び寂びは、K-POP好きのJKとかには伝わりにくいかもしれないけれど、歴史に興味を持ち始めたアラフォーにはたまらなく興味深い。
さらに歩くと、グリーンモールの案内板が出現した。よかった! ここは確かにグリーンモールだったんだな!
……別にいいけど、伸びすぎた植木で店舗案内図が解読不能になっている。少なくとも新大久保や鶴橋と比べると、商売っ気のなさは否めない。