アキュラIMSA車両ドライブしたフェルスタッペン、デイトナ24時間は出ないの?「出るには十分な準備をしたいけど、今は不可能だ」

 3度のF1ワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは、ラスベガスGPを前に行なわれたホンダの『ハイブリッド・ヒーローズ』に参加し、IMSAスポーツカー選手権のGTPクラスマシン、アキュラARX-06をドライブした。そこで改めて、耐久レースに対する関心について自身の考えを述べた。

 F1での4連覇が目前に迫っている中、フェルスタッペンはメイヤー・シャンク・レーシングのコリン・ブラウンのコーチングを受けながら、GTPクラスの車両を初ドライブ。ラスベガス・モータースピードウェイのロードコースを30分ほど走った。

 GTPマシンは以前にシミュレータで試したことがあるため、マシンについて適応するのはそれほど難しくなかった様子。フェルスタッペンは次のように語る。

「感触を掴むことに関して言えば、ここは低速コーナーが多かった。このマシンは高速コーナーで真価を発揮する。でもとても楽しかったよ」

「こういうマシンはシムで走らせたことがあるけど、現実で初めて走らせるというのはクールだった」

 またフェルスタッペンは走行後のメディアとのラウンドテーブルの中で、今回の走行がデイトナ24時間などの耐久レースへの参戦に繋がるのかと尋ねられ、次のように答えた。

「ああ、冷やかしに来たというわけではないよ。将来的にやりたいと思っているのは確かなんだけど、時間を見つける必要があるんだ」

「今のF1の多忙なスケジュールだと、シーズンが終わるのもかなり遅いし、そこからデイトナとかそういったレースの準備をしないといけないことを考えると、ほぼ不可能だと思うんだ」

「自分が何かに参戦する時には、そこで勝利を目指せる、戦える状態で臨みたいと思っている。そのためにはしっかりテストをして十分な準備をしないといけないけど、それは現時点で不可能だ」

「でも何が起こるか分からない。数年先に実現することだってあるかもしれない。それだと僕はまだ若いから、走ることも十分できるだろうね」

 一方、米ホンダ・レーシング(HRC US)のデビッド・ソルターズ社長はフェルスタッペンのデイトナ24時間参戦を歓迎している。

「マックス・フェルスタッペンに対しては、常にドアを開けて待っている」

「マックス・フェルスタッペンだぞ! 彼は既に史上最高のレーシングドライバーになっていて、これから何を成し遂げるかが楽しみな存在だ」

「マックスとは素晴らしい関係にある。何が起こるか楽しみだが、彼は忙しい男だ。とは言っても彼は常に大歓迎だよ」

 またル・マン24時間の参戦はどうか? これについては過去にも何度か言及してきたフェルスタッペンだが、現在のF1のスケジュールを考えると現役のF1ドライバーとして参戦するのは簡単なことではないと改めて語った。

「今のところ、F1と両立させるのはとても難しいと思う」

「特に競争が激しくなっている今、F1とGTPの両方に時間を割くことはできない。少なくとも僕にとっては、何かに出場するなら十分な準備が必要なんだ」