愛知県と岐阜県をまたぐ形で開催されている世界ラリー選手権(WRC)最終戦ラリージャパン。DAY3の午前ループを締めくくるSS12は安全上の問題によりキャンセルとなった。
前日に続き天候に恵まれたDAY3。朝の寒いコンディションの中スタートした笠置山でのSS10では、前日にデイリタイアを喫したアンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン組、パワートラブルで大幅にタイムを失ったティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ組のヒョンデ勢からの出走となった。
冷えた路面に適したソフトタイヤを履いたグレゴワール・ミュンスター/ルイ・ルーカ(ヒョンデ)がトップに立つかと思われたが、総合2番手でDAY3を迎えたエルフィン・エバンスが12分4秒3でステージ優勝。Rally1では最後の出走となった総合首位のオット・タナクが3秒遅れの2番手に食い込んだものの、リードは17秒に縮まった。
DAY2最初のステージでパンクを喫し後退を強いられていた勝田は、継続してDAY3も控えめな立ち上がりか、SS10ではステージ7位だったが、続く根の上高原ステージでのSS11ではステージ3位となったことで一時的にアドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア組(M-スポーツ・フォード)を交わして総合3番手に浮上した。総合首位はオット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組だった。
午前のループを締めくくる恵那ステージでのSS12で勝田は、落ち葉や苔に足を取られたかハーフスピンを喫して右リヤを障害物にヒットしたものの、ステージを走り終えたドライバーの中でトップとなったセバスチャン・オジェ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタ)から16秒程度の遅れでステージを終えた。
ただ、Rally1の全車が走り切る前にSS12はステージの安全上の問題によってステージキャンセル。7番出走となったエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタ)以下はSS12を走ることなく、午後ループに向けたタイヤフィッティングゾーンへと向かうこととなった。これによりSS12を終えた時点での総合順位は現時点では確定していない。
なお”安全上の問題”が何によるものかは、現時点では明らかになっていない。ただ、直接の原因であるかどうか定かではいものの、国際映像ではスタートを待つエバンスの前に向かい合わせでバンが止まっている様子が映し出されており、何らかの関連性があるかもしれない。