【思考をキレイにする旅の仕方(445)】米騒動の後の「新米ツアー」

水田を耕し、田植え、水の管理や除草作業、稲刈りを経て、私の稲作4年目は無事、終わりました。

今年の夏に起きた「令和の米騒動」は、私の今秋の新米価格にも影響が出ています。

周囲の農家に合わせて昨年から3割ほど高く設定したのですが、

それでも来年春までの予約で行先は、ほぼ決まってしまいました。

現在、関東や関西へ自ら届ける新米ツアーも始まっています。

基本的に顔見知りの範囲内での販売でSNSで注文を承り、

5年ぶりに連絡があり、出向いていき、米を渡しながら近況を語り合ったことも。

「交通費や宿泊費を考えたら大赤字でしょ?」

と渡す際にからかわれることもあります。

しかし、基本的に近隣販売で、新米ツアーで運ぶ新米は収穫量の1割以下なので、

旅行作家の取材の延長として交通費や宿泊費の足しになるだけでもありがたい。

毎年、この季節に米が媒介となって、様々な人と会うことができることは楽しみの一つとなりました。

繁忙期は限られ、マイペースで作業ができ、自由業に近い私のライフスタイルに稲作農家は合っているようです。

自然相手の難しさ、効率化や収益化など課題は山積みですけどね。

私の町でも農家の高齢化が進み、離農される方も多く、4年前に比べると作付面積は10倍ほどに増え、来年もさらに増えそうです。<text:イシコ>