ラリージャパンで競技区間進入の一般車、スタッフの制止振り切り検問突破していたことが明らかに。実行委員会は被害届を提出予定

 愛知県・岐阜県を舞台に開催されている世界ラリー選手権(WRC)最終戦ラリージャパン。競技3日目、11月23日(土)のSS12では競技区間に一般車が侵入したことでステージがキャンセルされたが、ラリージャパン2024実行委員会はプレスリリースを発表してこの事案の詳細を明らかにした。

 リリースによると、事案が発生したのは23日の午前10時34分頃。岐阜県恵那市山岡町田沢付近で、一般車がスタッフの制止を振り切って検問を突破。競技コース内へ入っていったのだという。声明に記されている概要は以下の通りだ。

1. 明智方面から一般車両1台が検問にて一時停止

2. 制服警備員を含む現場スタッフ5名が検問所において通行証を確認

3. 通行証が無いため、既にラリー競技を開始し交通規制を実施している旨を運転手に伝える

4. しかし、運転手が車を急発進させ検問所を突破し、そのまま競技コース内へ進入

5. 競技スタート7番目の選手が待機しているスタート地点まで一般車両が進入

6. 競技コース外へ車両を移動させるよう依頼したが応じず、十数分間、同場所にとどまった

7. 6を受け、競技のキャンセルを午前10時50分に決定

8. 安全上の理由から7番目スタート以降の選手は、代替ルートを使用して、次の会場へ移動

 今後の対応について実行委員会は、岐阜県恵那警察署に被害届を提出する予定とのこと。ラリージャパン2024実行委員会の太田稔彦会長は、次のようにコメントを寄せた。

「この度、警備スタッフ等5名の制止を振り切り交通規制エリア内に一般車両が進入したことについては、極めて遺憾であります」

「多くのファンが楽しみにしていたSS12がキャンセルになった事態を重く受け止めています。引き続き、周辺地域の皆様、競技会場付近を通行予定の皆様には御迷惑をおかけしますが、御理解のうえ現場スタッフの指示には 必ず従っていただきますよう、改めてお願い申し上げます」