ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP

 F1ラスベガスGPでピエール・ガスリー(アルピーヌ)はトラブルによってリタイア。好結果を狙える状況にありながらのリタイアに、彼もショックを受けている様子だ。

 ガスリーは前戦サンパウロGPで雨を味方につけて3位表彰台を獲得。続くラスベガスGP予選で3番グリッドを獲得するなど、好調を維持していた。

 決勝レースではランド・ノリス(マクラーレン)やマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)といった上位チームのライバルには追い抜きを許したが、それでもコンストラクターズランキング6番手を争う上で重要な”ベスト・オブ・ザ・レスト”のポジションを走っており、ポイント獲得に向けて順調なように見えた。

 しかし15周目、無情なトラブルが発生。ガスリーはパワーダウンを訴えると、その後すぐにマシンは白煙を吹いてしまいスローダウン……ピットに戻りリタイアとなった。

 レースをリタイアで終えたガスリーはここまで調子が良かっただけに「今は受け入れるのが難しい」と語り、こう続けた。

「昨日は明らかに調子が良かったからね。レースでもしっかりポイントを争えると楽観視できていたし、最初のスティントも調子がよかったんだ」

「予想していたことだけどノリスやマックス、ルイスには追い抜かれていったけど、彼らがコンマ何秒か速いことは分かっていたからね」

「ピットワークでユウキ(角田裕毅/RB)が先行したけどレースベストになる良い争いができたと思う。その後も彼と戦っていただろうと思うよ。かなりのポイント(獲得)が見えていたんだ」

 ガスリーは今回発生したエンジントラブルの詳細については、まだ分かっていないというが、チャンスを逃したことは、チャンピオンシップ的に大きな損失だと語った。

「パワーを完全に失ってしまったのは明らかだった。何が起きたのか確認する必要がある。まだ確信がある訳では無いから、細かいところまでは話せない。でもチャンピオンシップにおいてポイントの重要さが身にしみている時だし、今日のことは大きな損失になってしまうだろう」

 なおガスリーは「今シーズンは参加できなかったレースが多い」ため、残る2戦に向けたエンジンの割当については心配していないという。

 そしてラスベガスGP自体には良い点が多くあったため、今後に向けては前向きに考えられていると語った。

「間違いなくポジティブな点が多くあるよ。今はガッカリしていたとしてもね。昨日は間違いない素晴らしい予選だったのは知っての通りだ。パフォーマンスを発揮できていた」

「いくつかの分野で改善のために取り組みが必要なのは分かっているけど、僕らはブラジル戦のあとに自分たちに課していた新たな戦いに挑んでいけるポジションにあると思う」

「ブラジルの好結果と昨日の良い予選のあと、今は顔に平手打ちを食らったような気持ちだから、厳しいけどね」

「ともかく、まだ2戦チャンスは残っている。どうなるか分からないけど、今日のレースを見るとユウキとヒュルケンベルグ(ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース)は強そうだ。だから仕事は厳しいだろうけど、カタールとアブダビに向けて準備を整えていくよ」

「彼らは強いだろうけど、(残る2戦で)戦っていける自信がある。僕らは同じようなペースだったと思うから、あとは週末に力をちゃんと発揮できるかどうかの問題だ」

「今週末は上手くいかなかったけど、この経験から学んで、カタールとアブダビではいい週末にできるようにしたい」