【新日本】ザック&大岩がゼイン&田口熱戦突破でWTL2勝目 「3分で終わらす」宣言不発も

『WORLD TAG LEAGUE 2024』東京・後楽園ホール(2024年11月24日)
Aブロック公式戦 ○ザック・セイバーJr.&大岩陵平vs田口隆祐&アレックス・ゼイン×

 「3分で終わらす」発言は不発に終わり、ゼイン&田口に大熱戦に引きずり込まれたザック&大岩だったが、最後はザックがキッチリとゼインを沈め、WORLD TAG LEAGUE2勝目を手にした。

 IWGP世界ヘビー級王者のザックはTMDKの大岩とのコンビでタッグリーグにエントリー。11・22横浜大会での公式戦において海野翔太にピンフォール負けを喫し、来年の1・4東京ドーム大会での挑戦者に敗れる屈辱を味わった。1勝1敗で迎えた出直しの3戦目で、いまだ勝ち星がないゼイン&田口と対戦。カップ麺よろしく「赤いゼインと緑の田口」と自称する相手チームに対し、大岩は「3分で終わらすぞ。カップ麺と一緒だ」と予告していたが、戦いは予想以上の大熱戦となった。

 序盤はゼインの左腕を攻めてTMDKが盤石の試合運びを展開。だが、田口がテクニック全開で見せ場を作る。大岩をオーマイ&ガーアンクルで絞め上げると、ザックとも関節技合戦で火花。ここでもオーマイ&ガーアンクルで捕獲した。ゼインも奮戦を見せ、前宙ギロチンドロップでTMDKをまとめて返り討ち。田口とともにザックに次々と各種ヒップアタックを連発していく。

 急行した大岩がゼインをサイドスープレックスでぶん投げると、ザックのサッカーボールキック、大岩の大剛式バックドロップ、ザックのラリアットが連続してさく裂。TMDKペースに傾くかと思いきや、田口が斬り込み、DDT&リバースDDTでTMDKで同時に突き刺して、ゼインを鼓舞する。田口の串刺しジャンピングヒップアタックからゼインは前宙飛びつき式のフランケンへ。しかし、読んだザックは巧みに丸め込むと三角絞めに捕獲。ゼインは強引に抱え上げようとするも、ザックは腕ひしぎ十字固めに移行。さらに腕固めに持ち込んだ。

 田口はヒップアタックでカットイン。割って入った大岩をドロップキックで蹴り倒すと、2人相手にランニングヒップアタックを乱れ打つ。さらに、ゼインがバハブラストをズバリ。ゼインは「イタダキマス」からタコドライバーで勝負に出た。しかし、ザックは背後に回り込んで切り返すと、ザックがゼインを、大岩が田口を同時にスリーパーで捕獲。ゼインと田口&必死に抵抗し、一旦は逃れたものの、チャンスを逃さないザックはザックドライバー、大岩がTHE GRIPを同時に繰り出して一気に試合を制した。

 3分どころか、17分を超す激闘になったが、勝負所を逃さなかったTMDKが2勝目を獲得した。ザックは「今年のワールドタッグリーグに出場しているジュニアヘビー級全員の中で、皮肉なことに、タグチが一番スキルがあってしかも成長している。それとアレックス・ゼイン。アレックスハ、ゼッタイ、ジュニアジャナイヨ」と相手チームの奮闘に驚きを隠せず。大岩は「ジュニアヘビーでもヘビーでも関係ねえ。結局はリング上で闘うのは、気持ち、闘魂じゃねえのか。ジュニアヘビーだからってナメてもねえし、全力でぶっ潰すつもりで闘ったよ」と試合を振り返ると、「昨日は冗談で『3分で潰す』とか言ってたけど、『赤いきつね』(のゆで時間)は5分でした。すみません」と素直に謝っていた。

 次戦は11・27仙台大会。ザック&大岩は4連覇を狙う後藤洋央紀&YOSHI-HASHIと、ゼイン&田口は急浮上中の海野翔太&本間朋晃とそれぞれ対戦する。