ついにHD-2Dでリメイクされた『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が発売され、熱中しているプレイヤーも多いことでしょう。しかし、なかにはゲームのテンポ感やバランス調整に不満を感じている声もあるようです。
バラモスもまもの使いの「ビーストモード」×「まものよび」でフルボッコに! 肝心の勇者は回復役に……。
【画像】えぇ…全然アブなくないじゃねーか! こちらがイライラポイントのビジュアルです(6枚)
プレイ中に募るストレスによって評価がイマイチに?
2024年11月14日にHD-2Dでリメイクされた『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、ドラクエ3)が発売されました。人気シリーズ「ドラクエ」のタイトルなだけに注目度が高かったものの、発売後にはシステムやゲームバランスなどについて賛否が分かれています。
例えばSteamで配信されているPC版のユーザー評価は、11月20日の時点で1024件中74%が「やや好評」となっています。「やや好評」とはいうものの、投稿されたレビューには批判の声も少なくありません。同じくスクウェア・エニックス作品で約1か月前に発売された『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』(以下、ロマサガ2)は、1422件中96%の「圧倒的に好評」という評価を受けているだけに、時期は違えど差が際立ちます。
賛否が分かれた理由はいくつかあり、そのひとつにグラフィック面が挙げられます。「フルプライスに見合う現代的なクオリティといえるのか?」という疑問を呈する意見もある一方で、HD-2Dならではの美しいドット絵をアップデートした古典的なアプローチを評価する声もありました。
特に『ロマサガ2』のような現代風のグラフィック刷新を期待していた層には物足りなさを感じたようです。もっともフル3DとHD-2Dの良し悪しは好みによるため、フル3Dにしたところで旧来のファンが納得しないかもしれません。また、視点の回転や拡大縮小といった機能がなく、一部のアイテムが見つけにくいという実用面での不満も見られました。
また、新たに追加された職業「まもの使い」が強力過ぎる点も議論の的となっています。新要素である「はぐれモンスター」を集めることで覚えられる「まものよび」と「ビーストモード」が、相手の防御力に関係なく高いダメージを期待できるうえにコストが低く、ボス戦でも道中でも役立つことが理由として挙げられます。
ただし、これらを活用するには一定の収集作業が必要であり、子供や初心者が攻略情報なしでプレイする分には大きな影響はないでしょう。幅広い層に向けたバランスで作られており、ゲーム慣れしたベテランプレイヤーには、不満を感じる難易度だったのかもしれません。
その他には船や飛行手段「ラーミア」の移動速度が遅い、という指摘も見受けられます。調整可能な点については、今後のアップデートでの改善が期待されます。
もちろん批判だけでなく、過去に訪れがことのある場所へ移動できる呪文「ルーラ」が屋根のある所でも使用できるようになったり、男女の違いのみだった仲間のキャラクタービジュアルが同じ職業でも複数から選べるようになったりなど、評価されてる点も多くあります。今後に発売される『ドラゴンクエストI&II』HD-2Dリメイク版に向けて、今回のフィードバックを活かしたさらなる進化を期待したいところです。
HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:
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