ゼネラルモーターズ(GM)は2026年から、キャデラックブランドのチームでF1に参入することが発表されたが、1978年のワールドチャンピオンであるマリオ・アンドレッティが取締役のひとりとしてチームに関わるようだ。
アンドレッティ・グローバルとともにF1参入に取り組んできたGMだが、FIAには受け入れられたものの、F1自体にはシリーズに十分な付加価値を与えるものではないと判断され、参入を拒否されていた。
アンドレッティは諦めず、アメリカ議会や司法省を巻き込んでのF1参入を目指したが、これが逆にF1側の態度硬化を招いた。
しかし今年9月、マイケル・アンドレッティが自身の名を冠した組織から身を退き、大株主のグループ1001のCEOであるダン・トウリスに主導権を譲ったことから、F1参戦に一気に前進したようだ。
月曜日にF1は、2026年にGMグループが独自のチームでグランプリレースに参戦することを認める契約に基本合意したと発表した。
プロジェクトの見直しの結果、アンドレッティは新チームの主体ではなくなるが、GMはアンドレッティといくらかのつながりを残すと発表しており、そのひとつがマリオ・アンドレッティが取締役を務めることだ。ただ彼は「日常的な運営には関与しない」という。
マリオ・アンドレッティはXで次のように語っている。
「これだけ長い間、好きなことを続けてこられたのは、とてもラッキーなことだと思う。キャデラックF1チームが私を必要としてくれているということは……チームの非常勤として、日々の運営には関わらない(仕事をしたくないから)けど、アドバイスやインスピレーション、友情を提供することはできる。私は幸せ者だ」
自身の役割について彼は「私の最初の恋はF1だったし、70年経った今でもF1のパドックは私の幸せな場所だ」と語った。
「キャデラック、F1、マーク・ウォルター(投資顧問会社グッゲンハイム・パートナーズのCEO)、ダン・トウリスには本当に感激している。人生のこの時期にまだF1に関わっていられるなんて……夢を見ているんじゃないかと、自分をつねらざるを得ないよ」
マリオ・アンドレッティはここ数ヵ月、アンドレッティがF1によって不当な扱いをされていると感じ、参戦が拒否されたことについて何度か発言していた。
もともとアンドレッティ・グローバルを経営していたときにこのプロジェクトを始めたマリオの息子マイケルは、事態の進展に関与することはないものの、GMが行なっていることを全面的に支持しているという。
Xへの投稿で、マイケル・アンドレッティは次のように綴っている。
「キャデラックF1チームは、アメリカのワークスチームを作るためにたゆまぬ努力を続けてきた強力なメンバーで構成されている」
「私は彼らのハードワークを誇りに思うし、この記念すべき次のステップに関係者全員が参加することを祝福する。応援しているよ!」