ブーツのデザインにはどんなものがある? 主な10種類を紹介。
1.マウンテンブーツ
登山靴として作られ、つま先付近までシューレースでフィッティングを調整できる。
2.ハンティングブーツ
米国の狩猟用ブーツ。〈レッドウィング〉が代表格。
3.クラシックワークブーツ
ドレス用、ワーク用といった概念がまだ無く、ワーク特有のデザインが生まれる以前の旧い時代の米国のブーツ。
4.ロガーブーツ
森林での作業靴として作られた堅牢なワークブーツ。グリップ力が高いラグソールや高いハイトなど足首周りを保護するためのデザインが採用される。
5.チャッカブーツ
19世紀後半にポロ競技用シューズとして英国にて誕生したのがそのルーツ。今ではファッションアイテムとして一般化した。
6.モカシンブーツ
多くの作業靴にも転用されたモカシン縫いのブーツ。元々はワークブーツとして生まれたが、アウトドアやハイキング、ハンティングなどのスポーツブーツとしても重宝された。
7.サイドゴアブーツ
チェルシーブーツとも呼ばれる英国発祥のブーツ。シャフトの両サイドにゴムを配したデザインで、脱ぎ履きがしやすいだけでなく、足首周りのフィット感を高めてくれるのが特徴。
8.ファーマー&ローバーブーツ
ローパーとはロープを使うカウボーイの別名。これはカウボーイブーツの中でもシンプルに仕上げた作業靴として生まれたのがルーツになっている。
9.ウエスタンブーツ
スペインの乗馬靴がルーツ。アッパーやシャフトなどにインレイや刺繍などで豪華な装飾が入る独特な進化を遂げたブーツになる。あぶみに足入れしやすいシャープなトゥなどは機能を重視したデザイン。
10.エンジニアブーツ
飛行機や列車の整備工(エンジニア)が履くための作業靴がルーツ。車体などに引っかからないよう、シューレースを省略したデザインや、足を守るための長いシャフトやスチールトゥーを装備したモデルがあるなど、安全靴的な発想で生まれ、その機能に目をつけたバイカーに愛されてバイカーブーツとしても広まった。
(広告の後にも続きます)
【豆知識】ステッチの種類まで覚えたらカンペキ! 主な5つの製法を解説。
1.グッドイヤーウェルテッド製法
リブ、インソール、ウェルトを専用のミシンですくい上げるように接合する製法。何度かソール交換が可能な製法で長く履くことができる。
2.マッケイ製法
最小限のパーツによるシンプルな製法。アッパー、インソール、アウトソールを一気に縫い上げることで軽くて屈曲製に優れ、ソールも薄くすることができるので、スマートな印象に。
3.ステッチダウン製法
最もクラシックな製法で、マッケイ製法と基本的な構造は同じだが、ステッチが外側に入る。古くから伝わり、現代でも同じ製法で作られるシューズやブーツは存在する。
4.ハンドソーン製法
インソールに切れ込みを入れてインソール、ウェルト、アッパーを手作業ですくい縫いする昔ながらの製法。抜群の返りの良さを持つが、職人による手作業のため、大量生産には向かない。
5.ノルウェイジャン製法
L字型のウェルトによって水の侵入を防ぐことができ、堅牢性にも優れるのでアウトドアブーツに適した製法のひとつ。
(出典/「Lightning 2024年12月号 Vol.368」)