“五輪史上最悪のテロ事件”の緊張を追体験する90分!ヴェネチアで大絶賛を集めた『セプテンバー5』日本公開決定

1972年9月5日、ミュンヘンオリンピックで起きたパレスチナ武装組織「黒い九月」によるイスラエル選手団の人質事件。“五輪史上最悪の事件”としていまも語り継がれる歴史的な一日を描く『セプテンバー5』が2025年2月14日(金)より日本公開されることが決定。このたび日本版予告映像が解禁された。


【写真を見る】テレビクルーたちの視点から描く、テロリズムの脅威…“報道の自由”と“被害者の人権”“責任の所在”は現代社会にも通じる / [c]2024 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
本作は、世界が注目する事件を中継することとなったテレビクルーたちの視点から、エスカレートするテロリストの要求、錯綜する情報、冷戦下で機能しない現地警察など、極限の緊張感に置かれた事件の発生から終結までの一日を90分で描きだした物語。第81回ヴェネチア国際映画祭でお披露目されるや大絶賛を獲得。第97回アカデミー賞の有力候補の一角として大きな注目を集めている。

このたび解禁された日本版予告映像は、ミュンヘンオリンピックのスポーツ中継を手掛けるテレビクルーたちの様子から幕を開ける。活気あふれる“平和の祭典”のさなか、銃声と思しき音でクルーたちの顔に影が差し、テロリストによってイスラエル選手団が人質に取られたという警察発表で事態は一変。予測不能な事態に混沌とした現場を全世界が生中継で見守るなか、迫り来るタイムリミットと報道者の葛藤。その手に汗握る緊迫感が伝わってくる映像に仕上がっている。

メガホンをとったのは、『HELL』(11)や『プロジェクト・ユリシーズ』(21)の新鋭ティム・フェールバウム監督。その卓越した演出手腕のもと、『THE BATMAN -ザ・バットマン-』(22)のピーター・サースガードや『ありふれた教室』(23)のレオニー・ベネシュ、『パスト ライブス/再会』(23)のジョン・マガロら名バイプレイヤーたちが見事なアンサンブルを織りなす。

全世界がテロリズムの脅威を生中継を通して目の当たりにしてから半世紀以上の時が流れ、ふたたび国際情勢が複雑化している現代。本作の描く報道の自由と被害者の人権、そして責任のあり方は、現代のSNS社会にも通じる新たな意味を持つものとして、観る者すべてに深く問いかけてくるだろう。圧倒的な緊迫感で描きだされた“その日”を、劇場で追体験してほしい。

文/久保田 和馬