アプローチが苦手な人は必読!特に「スコア90が切れない」「グリーンまわりが苦手」な人への新基本を解説。

フェースは開くのではなく“かぶせて握る”と鈴木聖二コーチ。スコアを上げたい人は要チェックです!

フェースを開くとダフり、トップの危険性が高まる


少し閉じた向きで握るのが寄せ上手への近道!
「これならザックリがなくなります!」(鈴木・画像右)
「なんだかボールが左に行きそうですね」(飯田・画像左)

アプローチでザックリやトップのミスが多い人は「フェースをかぶせて握る」アプローチがオススメです。

ウエッジはフェースをスクエアに向けると、ヘッドの重心がシャフトの軸線よりかなり後ろに来てしまいます。そのためバックスイングでフェースが開きやすく、それをインパクトまでに戻せないとミスが出てしまう。とくにアプローチは、振り幅が小さいぶんフェースを開閉する時間が短いので、フェースをスクエアに戻せず開いたままになってミスする人がとても多いのです。

そこでヘッドの重心がシャフトの軸線上に来るように、最初からフェースを閉じて握る。すると、ヘッドを操作しやすくなって、大きなミスを減らせます。最初は違和感があるかもしれませんが、打ってみるとフェースに球が乗ってスピンが効き、距離感もそろうので、ぜひ試してください。

かぶせて握るとシャフトの軸線上に重心がそろう

スクエアに握るとヘッドの重心がシャフト軸線より後方に来て開きやすいが(左)、かぶせて握ると軸線と重心がそろうので操作しやすくなる(右)

バックスイングでフェースが開くとミスしやすい!


ヘッドの重さでフェースが開きやすい

スクエアに握るとバックスイングでフェースが開きやすく、そのままだとダフりやすい(×左)。手先で戻そうとするとトップのミスも出る(×右)

(広告の後にも続きます)

かぶせて握ったクラブがスクエアになるように構える

フェースを「かぶせて握る」といいましたが、そのままフェースを「かぶせて構える」のではなく、アドレスするときにはかぶせて握った状態から、フェースがスクエアになるように戻すのがポイントになります。

かぶせて握ったフェースをスクエアにするには、手元とクラブを自分から見て少し時計回りに回転させます。これによって少しハンドファーストになって、右手首に角度がつくとともに左腕が内旋し、自然と左ワキが締まった状態の構えができるのです。

まずはクラブを左肩に担いだ形でグリップし、それを顔の前に引き戻します。すると自然とフェースがかぶった状態でグリップできるはずです。そこからフェースがスクエアになるようにハンドファーストにして構えたら、あとは両ワキや手首のテンションを保って、両腕の三角形を崩さずにスイングするだけです。

【Step1】クラブを左肩に担いでグリップ

まず左肩にクラブを担いでグリップする。クラブを肩の上に置いた状態にすると、クラブが重心角なりの向きになるので、フェースが自然に少しかぶる

こうするとフェースがかぶります

【Step2】そのまま手元とヘッドを上体の前まで下ろす

剣道の「面」のように担いだクラブを下ろし、手元がお腹の前、ヘッドが胸の前に来るようにセット。このときフェースが適度にかぶっているかチェック

【Step3】ハンドファーストにしてフェースをスクエアに

ヘッドは胸の正面に置いたまま手元を左にスライドさせる。これによってフェースはスクエアになり、左腕が内旋して左ワキが締まるとともに右肩が少し下がる

【Step4】ヘッドを地面に下ろしたらアドレスの完成

そのまま前傾しながら、ヘッドを地面まで下ろしてアドレスは完成。通常よりややフックグリップでハンドファーストの形が自然とでき、ワキが締まった構えになる

右手首が折れて右ヒジが下を向く

ハンドファーストになると右手首が甲側に折れ、右ヒジが下を向いて右ワキも締まる

あとは腕の三角形を保って振るだけ!


バックスイングはアドレス時よりも左肩が下がります(左)
インパクトはアドレスの形に戻すイメージ(中央)
フォローは右肩がアゴの下に入る感じです(右)

アドレスでできた両ワキの締まりや腕のポジションを変えずに、肩の上下動でスイング。両肩と腕でできる三角形をキープしたままスイングするイメージだ。

腕のテンションが変わったりヒジが曲がると、アドレスの形が崩れてしまう