フランスで韓国人から火の玉ストレート→ド直球過ぎる質問に思わず絶句した…【フランスは今日も平常運転(17)】
フランスで韓国人から火の玉ストレート→ド直球過ぎる質問に思わず絶句した…【フランスは今日も平常運転(17)】
フランスで私が通ったパン学校には、他にもパティシエやショコラティエのコースがあり、世界中から生徒が集まっていましたが、授業は基本的にコースごとでバラバラでした。
顔を合わせるのは食堂だけの学校生活で、一回だけ3コースが集まった授業があったのです。
それは某有名チョコレート工場の半日見学!
本来はパティシエとショコラティエだけの参加でしたが、「パンコースの生徒も一緒にいいですよ」と誘われ、二つ返事でバスに乗り込みました。
到着するとすぐに大きな工場内へ案内され、説明を受けつつ設備を見て回ります。
出された試食を食べながら見学していると、パティシエコースに所属する韓国人の生徒が近づいてきました。
「君、日本人だよね?」と確認されてうなずくと、パクという名前であると自己紹介をした後「ずっと君と話したいと思っていた!」と満面の笑みを浮かべてきます。
もしかして、第6話でもご紹介したフランス流ナンパ術か!?と、一瞬頭をよぎったのですが、彼が私と話をしたかったのは恋愛目的ではなく、製菓技術について!
なんと、今のプログラムが終わったら今度は日本の製菓専門学校に行くというのです。
工場を巡りながら受けた質問は8割が日本についてでしたが、最後に投げかけられた言葉に私はぎょっとしました。
「日本は製菓も製パンも世界一のレベルなのに、なぜ君はフランスでパンの勉強しているの?」
フランスで韓国人から火の玉ストレート→ド直球過ぎる質問に思わず絶句した…【フランスは今日も平常運転(17)】
「え、そうなの!?」と思いましたが、考えてみればパンやパティシエの世界大会で日本代表が優勝したことも一度や二度ではありません。
日本のお菓子は世界各国で大人気ですし、フランスの製菓界で活躍している日本人も多く、日本風の惣菜パン屋まで出てきており、納得する自分がいました。
留学目的がガラガラと音を立てて崩れていく感覚に戸惑う私の隣で、パクは話を続けます。
「日本は日本語しか使えないから旅行も留学もハードルが高い」「せっかくすごい技術があるのにもったいない」という彼の言葉を聞いて、私はハっとしました。
「そうか。私は世界から見た日本を知りたかったのだ!」と。
彼にそんなつもりはなかったのでしょうが、おかげで自分の目的を意識でき、その後のフランスでの生活にもとても良い影響がありました。
パクはパティシエコースの生徒だった為、話しをしたのは、後にも先にもその工場見学でだけ。
今でもチョコレートを見るたびに、彼は無事日本の授業を受けられただろうかと思い出します。
次回、そんなチョコレート工場見学で受けた信じられない仕打ちについては下の関連記事からチェック!