AI生成でマインクラフトをやってみたらある意味 悪夢すぎた。

チャットAIに画像生成AI、動画生成AIが出てきたかと思いきや、なんとゲーム生成AIまで現実になった。今は良くも悪くもAIの時代ですわ。

そんで今回取り上げるのはゲーム生成AIだが、なんとマインクラフトプレイ画面を学習させたAIがマインクラフトを実際に再現するという。

これがある意味「悪夢」だといわれているが、果たしてどうだろうか……。

ゲームプレイ……と行く前に、まずはこのAIの技術をかいつまんで説明しよう。

これはAI企業「Decart(デカルト)」と「Etched(エッチド)」が独自に開発したAIモデル「Oasis(オアシス)」。

その独自モデルのAIに、数百万時間ものマインクラフトのプレイ画面と、プレイヤーが取るであろう操作とそれに対する効果や出力を学習させ、その学習結果だけでマインクラフトを再現させたプロジェクトである。

どのように再現しているかというと、画面に映し出された「フレーム」とプレーヤーの操作を読み取り、それをもとに次の「フレーム」を作成していく。

ゲームのもとになるコードは一切なく、AIの学習結果でのみ再現している。これがね、結構クオリティーがすごいの(あとでわかる)。

が、一つ大きな欠点があり、それはプレイすると見えてくる。

・プレイしてみよう

ちなみに本プロジェクトは英語のみ。Decart公式からプレイすることができる。

説明によると、なんと20FPSも出せるらしい! 画面とプレイヤーの操作を読み取り、予測して、新しい「フレーム」ができるまでたったの0.04秒……すごい……。

まぁまぁ、難しい話は置いといて、今すぐやってみよう。

プレイボタンを押すとこんな「ようこそ」的な画面が。

「あなたが今から体験するのは世界で初めての、数百万時間のゲームプレイ画面を学習させたゲームエンジン。あなたの一歩一歩が、環境を構築していく。」

「次」ボタンを押すとワールド選択画面に! 用意されたプリセットから選ぶことができるが……

自分が用意したマインクラフトのプレイ画面のスクショを使って、カスタムワールドを作ることができる。何なら適当な写真をぶち込んでもプレイできるワールドに変えてくれるとか、まじかー。

自分で用意するのめんどくさいので、この「村」が見えてるワールドにしようか。村人とかいるのかな。

というわけでいざ参る!

おお! 「土の道」ブロックと、左側に家らしき建物が見える!

と思ったら、なんかしょぼすぎない?

録画したいと思ってゲームから離れ、画面録画アプリを設定して戻ったら家がなくなった。ナニコレ恐怖。

さっき「一つ大きな欠点がある」ってことを話したよね、それはこれを見てもらうとわかると思うが……

なんと目をそらした瞬間、地形がガラッと変わってしまう。村から目をそらしてもう一回見たらジャングル、またそらしたら次は砂漠に……。

なんでこれが起きてしまうかというと、AIは過去を24フレームまでしか覚えてないから。そしてこのAIは20FPSも出せるから、過去を1秒までしか覚え切れないという。

それ以上を記憶するとさすがに負担が大きいのかな。金魚なみの記憶力だから、少しカメラを動かしただけで全く新しい地形が生成される。もともと自分の居た場所には絶対に戻れない。

まぁこれはこれで面白いけどね。空を見上げたあと、目の前を見ると自分の知らない景色になるのなんかエモい。

操作方法は普通のマインクラフトと同じ。「WASD」キーで移動、マウスでカメラ操作、ブロックの設置や破壊も普通にできちゃう。

アイテム欄にあるアイテムも使えるし、何ならインベントリーも開ける。使えるかというと、全然(笑)。

モブもいるようで、自分がプレイしたときは豚や羊の存在を確認できた! まぁそれも数秒後には形が崩れてしまうけど。

蒸発するし。

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・まとめ

海外では「熱が出た時に見る悪夢のようだ」という意見がたくさんあるが、まさにそう。

目をそらしただけで全然知らない景色になったり、目の前のブロックやモブがいきなり溶けて地形と化したり、そもそも操作性がそこまでよくない。

なんだか不安定な世界で、どうしようもなく足掻くしかないこの感じ、熱の時の自分を思い出す(笑)。

もちろん悪い意味はない。AI学習だけでここまで再現できてるし、何ならプレイヤーの操作で状況が変わるところ、最低限のゲームとしてはよくできていると思う。

今の時点でここまでできるとは、数年後の未来がとっても楽しみだ。

参考リンク:Decart公式サイト

執筆:アキル