深夜まで歌舞伎町の「シネシティ広場」周辺にタムロし、薬物のオーバードーズや周囲の大人たちによる性的搾取が社会問題となったトー横キッズ。彼らの社会復帰を支援すべく、11月23日には職業体験イベントが行われ、プロのネイリストやイラストレーターが若者たちを指導した。トー横から社会へと羽ばたいてほしいところだが、一人の元トー横キッズがグラドル界に参入しようとしている。

 11月30日にデジタル写真集「わたしの全てにいいねして」(東京ローレライ)をリリースするのはアーティスト・強欲のモメたん(写真、以下モメたん)。SNS上で独創的な詩やイラストを投稿していたところ、出版プロデューサーの井川楊枝氏(株式会社MARCOT)の目にとまり、このたび詩集「刺激中毒」(リブリオン)と同時リリースする運びとなった。写真集の仕掛け人である井川氏に話を聞いた。

「彼女は歌舞伎町ホストの色恋営業に騙され、1年近くで2000万円近くをつぎこんだのです。そのホストとは同棲していたのですが、あることがきっかけで家を追い出されて破局。そのショックから立ち直るために彼との思い出を詩にしていきました。今回の写真集は、歌舞伎町のトー横をはじめ、メンズコンカフェの店内、ホストビルの階段、歌舞伎町のホテルなど、ゆかりのある場所で撮っています」

 発売前の写真集を特別に見せてもらった。元トー横キッズと聞くと、どこか病んだ印象を受けるが、身体つきはムチムチしていて、肉感的ですらある。ホテルでは赤い肌着を身に着けて豊満なバストの渓谷を披露。インナーをすべて脱ぎ去ると、マッパの状態で四つん這いのポーズをとったり、バスタブでお湯と戯れたりと、小悪魔的な魅力を振り撒いている。

「腕には傷の跡、足には“ジサツ”と書かれた傷がありましたが、これがモメたんの特性なので、それを特に隠すことなく、そのまま撮りました。撮影の合間に、モメたんはタバコを吸って一服していたのですが、カメラマンがそれを見て絵になると思ったのか、シャッターを切り始め、そのシーンも収録しています。これまで多くのグラビアの撮影現場に携わってきましたが、不思議な雰囲気を身にまとっている子でした」(前出・井川氏)

 撮影中にはお気に入りのストゼロ(ストロングゼロ缶)をストローで飲み、酔っぱらってしまったというモメたん。元トー横キッズのリアルな素顔に触れてみてはいかがだろうか。

(編集部)

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