国際プロレスや全日本プロレスで活躍し、NOAHではレフェリーを務めたマイティ井上さん(本名・井上末雄さん)が27日、亡くなった。75歳だった。糖尿病などを患っており、神戸市内の病院で息を引き取ったという。
井上さんは1949年4月12日、大阪府大阪市出身。67年7月に国際プロレスでデビューし、74年10月にはIWA世界ヘビー級王座を奪取。代名詞技であるサマーソルトドロップを筆頭に当時では珍しい空中殺法を主体としたファイトは“和製マットの魔術師”と称され、同団体のエースとして活躍した。国プロ崩壊後の81年に全日本に入団。アジアタッグ王座、NWAインターナショナルジュニアヘビー級王座、世界ジュニア王座を戴冠している。
1998年6月の引退後はレフェリーに転向。全日本やNOAHで数多くの試合を裁いた。2010年5月22日のNOAH後楽園大会を最後にレフェリーからも引退。プロレス界きっての美声の持ち主としても知られ、『エマの肖像』などのレコードをリリースしたこともあった。温厚な人柄でファンのみならず外国人選手や後輩レスラーからも慕われた井上さん。謹んでご冥福をお祈りいたします。
