「新NISA」や「iDeCo」と上手に付き合おう

将来、使うためのお金は、物価上昇への備えも考えておく必要があります。今後、物価が上がるとせっかく蓄えたお金の価値が下がってしまいます。物価が上がるスピードと同じか、それ以上の上昇が見込めるのが投資です。物価の上昇に負けないように時間を味方につけて資産をコツコツ増やしていく、長期・積立・分散投資をしていくとよいでしょう。「新NISA」や個人型確定拠出年金「iDeCo」は税制優遇が受けられるので活用したい制度です。

「新NISA」を始める際に心がけるべきことはありますか?

「NISA」=少額投資非課税制度は2024年から「新NISA」としてスタートしました。非課税枠が拡大し、保有期間が無期限化されるなど、投資がしやすい環境になりました。初心者が始めやすいのは、定期的に積立て投資を行う「つみたて投資枠」の商品です。リスク軽減のためにも、ドキドキするような投資ではなく、コツコツ型の”長期・積立・分散投資”を心がけてください。

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元本割れが心配という人は、2年預ければ元本が割れない「個人向け国債」に注目を。これから金利が上がっていく局面では変動金利型を選ぶと有利です。1年たてば途中解約も可能です。

「iDeCo」について教えてください!

「iDeCo」は、公的年金の上乗せ制度。掛け金を決めて、自分で運用商品を選び、運用していきます。(元本保証の商品もあり)月5,000円から始められ、掛金全額が所得控除の対象になることがメリットですが、60歳になるまでは引き出せません。無理のない金額から始めるとよいでしょう。

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物価高に負けない!年末年始の節約術

年末年始は特別な出費がかさむ時期。節約術はありますか?

寒い季節は家庭の暖房費がかさみますよね。エアコンのフィルターを掃除したり、扇風機やサーキュレーターと併用したりするといいでしょう。また、電球をLEDに交換すると電気代が安くなります。

スーパーでの買い物は、必要なお金だけを持参して、なるべくカートを使わずにかごを手にして購入。すると買いすぎ防止につながります。また、バーゲンなどでの衝動買いにも注意が必要です。必要なものの優先順位をリストアップしておきましょう。

イベントを楽しむためには、旅行にいくら、ファッションにいくらなど、予算化することが大切です。我慢するばかりではなく、“これだけ使える”という目安を立てることをおすすめします。

飯村先生によると、新しい年を迎えるにあたり「夢の貯金箱」を作るのもおすすめだそう。ほしいものややりたいことと、それにかかる費用を見積もり、各々の貯金箱に貯めていきましょう。節約は、ゲーム感覚で続けていくと、楽しみながら目標を達成できますよ。

教えてくれた人

ファイナンシャルプランナー 飯村久美先生

FP事務所アイプランニング代表。個別相談をはじめ、セミナー・講演・著作、メディア出演でも活躍中。生活者目線でのわかりやすい家計診断やアドバイスが好評。

写真/飯村久美 イラスト/いわもとあかり 文/谷尻知子