F1第23戦のカタール・グランプリが今週末、「ルサイル・インター ナショナル・サーキット」で開催される。
【画像】世界を舞台に活躍する日本人F1ドライバー、角田裕毅の車から離れたオフの表情を厳選して紹介! 今季最後のトリプルヘッダーの2戦目、ハース、アルピーヌと熾烈なコンストラクターズ・チャンピオンシップ6位争いを展開しているビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)はここで可能な限り多くのポイントを獲得して有利な状況に持ち込みたいところだが、そこで重要な役割を担うであろうキーマンが角田裕毅だ。
鮮烈な印象を残したブラジルGPに続き、先週末のラスベガスGPでも9位入賞で各方面から高い評価を下された日本人ドライバーは、チームの公式サイト等を通して、「ラスベガスのFP(フリー走行)2以降、車のセッティングに対する理解が深まりましたが、今週末もそれが続くことを期待しています」と新たなレースへの期待を示し、以下のように続けている。
「長いストレートと90度のコーナーがあるサーキット(ラスベガス)から、高速コーナーが多いサーキットに移りますが、それでも力強いレースができると楽観的に考えています。昨季はとても暑いコンディションでした。僕自身はあまり悪影響を受けませんでしたが、今季は1か月遅く行なわれることで、天気はずっと良いように感じます」
「昨季はタイヤの摩耗の問題で、全てのドライバーが1セットのタイヤで最大18周しか走れませんでしたが、その問題は解決されたので、レース戦略に関しては一からやり直しになります。スプリント予選前のフリー走行は1時間しかないので、パフォーマンスに集中して、コンストラクターズの6位争いを続けられるように取り組みます」
また、スポーツ専門サイト『sportskeeda』のインタビューでは、「カタールでは難しいレースになると思っています。ここは長いストレートが多く、我々はストレートで苦しむ傾向があるからです。対してハースやアルピーヌはストレートで速く、いつも良いパフォーマンスを発揮します。我々にとっては、越えなければならない大きな山となるでしょう。確実に彼らより前でゴールしなければならず、まだ難しいレースは続きます」との展望を示した。
「ラスベガスでは、最終的に車を良い状態に持っていくことができましたが、理想を言えば、FP1から良い車にして信頼を高めていきたいです。そういったことが、タイムに影響を与えると思います。タイトなコースで、予選も厳しいものとなるので、もっと完璧にしなければいけません。私自身、自信を得ることが大切です。確実に厳しい戦いになるでしょうが、やり遂げる必要があります」
ちなみに彼は、このインタビューでラスベガスGPを振り返っており、「かなり厳しいレースだったと言えます。チームとしては週末を通して良い前進を遂げましたが、それでもハースやアルピーヌと比べると、まだ足りない部分が幾つもあったと思います。そのことを踏まえて、ポイントを取れたことは良かったと思います。特に(レッドブルのセルジオ・)ペレスの前でゴールできたことで、最小限のダメージで済んだので、僕としてはできる限りのことはやれたと思っています」と語っている。
各国の専門メディアの報道では、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は「角田はラスベガス以降、レッドブル『RB20』のリアサスペンションが装着された『VCARB01』の進化に満足している。米国ネバダで州でのレースを9位で終えた日本人ドライバーは、カタールに向けて自信を持っているが、戦略のマネジメントが難しいことも理解しているようだ」と伝えた。
一方、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「RBは残り2戦を前に戦うのを諦めるつもりはない。ファエンツァのチームは、ハースから4点差、アルピーヌから3点差と僅差の位置につけており、ランキングはまだ大きく変動する可能性がある。ラスベガスでは、カタールでは、角田がさらに良い成績を目指しており、チームメイトのリアム・ローソンも同様だ。6位の座は手の届くところにあり、彼らはスプリント形式の2レースでライバルの前に出るため、全力を尽くさなければならない」と綴っている。
構成●THE DIGEST編集部
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