成長期真っ只中の12歳男子。身体の発達が著しいこの年齢では、地域によって平均体重に差が見られることもあるようです。食文化や運動環境、地域特有のライフスタイルも影響していると考えられており、全国的に比較してみると興味深い結果が浮かび上がります。
文部科学省は、学校の幼児から生徒までの発育や健康状態を把握することを目的に、「学校保健統計調査」を1948年度から毎年実施。2024年11月27日には、「令和5年度学校保健統計調査」の結果が公表されました。
本記事では、その中から12歳男子における「都道府県別身長・体重の平均値及び標準偏差」の調査結果を紹介します。
(出典元:文部科学省「令和5年度学校保健統計調査の結果公表について」)
東北地方が上位を占める結果に
12歳男子の平均体重を順に上位から見ていくと秋田県(48.3キロ)・青森県(48.2キロ)・北海道(48.1キロ)・宮城県(47.6キロ)・山形県(47.6キロ)・岩手県(47.0キロ)・茨城県(46.8キロ)・宮崎県(46.6キロ)・福島県(46.6)と、東北地方の全県がTOP10以内に入っているため、東北地方全体で子どもたちが大柄な傾向にあることが推測されます。
これらの理由としては、東北地方の豊かな食文化も影響しているのではないでしょうか。新鮮な魚介類や肉類、乳製品など、食の宝庫でもある東北地方。栄養価の高い食材が豊富に利用された食事が家庭や学校で提供されていることが体重増加に寄与している可能性もありそうです。
また、寒冷な気候も関係しているかもしれません。寒冷地ではエネルギー密度の高い食事が好まれており、体温を維持するためにエネルギー消費が増える一方、脂肪や筋肉を蓄える傾向があるそうなので、これが体重の増加につながる可能性も考えられそうです。
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秋田県の男子は背が高く体重も多い
さて今回1位になった秋田県を見てみましょう。12歳男子における全国での平均体重は45.8キロ、平均身長は154.2センチとなっています。秋田県男子(12歳)の数字を見ていくと平均身長は156.3センチ、平均体重は48.3キロと、身長・体重ともに全国1位で全体的に身体が大きい男子が多い印象。しかし同調査を基にした「肥満児が多い都道府県ランキング」では全国平均を上回っているものの、秋田県は16位と、必ずしも「体重が多い=肥満」というわけではないようです。