フェラーリとマクラーレンががっぷり四つ? トップ4を独占。角田裕毅5番手と滑り出し好調|F1カタールGP FP1

 2024年シーズンのF1もいよいよ大詰め。第23戦カタールGPがルサイル・インターナショナル・サーキットで開幕した。この週末最初のセッションとなるフリー走行1回目ではフェラーリのシャルル・ルクレールが最速。RBの角田裕毅は5番手だった。

 今年のカタールGPはスプリントフォーマットでの開催。そのため、この1時間のFP1を終えた後には、早速F1スプリントのグリッドを決めるスプリント予選が行なわれる。

 今季はカタールGPを含め残り2戦となっているため、アップデートを持ち込んだチームは少なく、さらに今季からはスプリント終了後に一度パルクフェルメが解かれることになったものの、FP1はマシンのセットアップを煮詰る上でフル活用できる唯一のセッションであるため、非常に重要な1時間である。

 FP1は薄暮の現地時間16時30分からスタートと、翌日に控えるF1スプリントと同等の時間帯に行なわれた。

 走行時間が限られていることもあり、セッション序盤から20名のドライバーが揃ってコース上に。そのため、トラフィックに見舞われるシーンも目立った。なお装着タイヤはミディアムとハードで選択が分かれた。

 序盤からルクレールが1分23秒702で暫定トップに。ハードを使用していたフェラーリ勢はレースに向けた“皮むき”か、ミディアムで1周のみを走行するシーンもあった。

 セッション開始から20分が経過してから全ドライバーが一度ガレージに戻ったが、その後1セット目のタイヤでコースへと戻り、さらに入念に走り込んだ。フェラーリはハードで走行を継続した後、ミディアム2セット目の皮むきを実施した。今後のセッションに向けて余念がない様子だった。

 予選想定プログラムが開始されたのは、残り15分を切ってから。ウイリアムズのフランコ・コラピントからソフトタイヤを履いてのタイム計測へと移っていった。

 ここでも速さを見せたのがルクレール。下馬評では最速と目されたマクラーレン勢を退ける1分22秒242秒をマークして、タイムシートのトップに立った。

 その後ルクレールは1分21秒953までタイムを更新。このタイムを上回るドライバーは最後まで現れず、ルクレールがFP1最速となった。

 マクラーレンのランド・ノリスがルクレールから0.425秒差の2番手。そのチームメイトであるオスカー・ピアストリはルクレールから0.472秒差の3番手となった。

 フェラーリのもう1台に乗るカルロス・サインツJr.はトップから0.582秒差の4番手と、ルクレールが頭ひとつ抜け出している感はあるものの、フェラーリとマクラーレンがトップ4でがっぷり四つという格好だ。

 その後ろ5番手には角田。タイムはトップのルクレールから1.092秒差と大きく水を空けられたものの、ポイントを獲得した前戦ラスベガスGPからの勢いそのままに、最初のセッションから好調さを見せつけた。また、今年はここまで無得点と厳しいシーズンを送るザウバーのバルテリ・ボッタスが6番手に並んだ。

 気になるのがマックス・フェルスタッペン11番手、セルジオ・ペレス18番手と上位に浮上してこなかったレッドブル勢。苦戦を強いられているのか、爪を隠しているだけなのか……ただコンストラクターズランキングでは3番手と、先行するマクラーレンとフェラーリに食らいついていく必要があるのは事実だ。