自分のスタイルを表現するファッションの一部としてクルマに乗る。そんなスタイルにぴったりのクルマを今の気分で提案するのがこの企画。クルマを単なる移動手段というよりも、ファッションと同じようにライフスタイルのひとつとしてチョイスする。そんな選び方があってもいい。趣味人にはクルマ選びも大事な要素。今回はかつて日本でもブームを巻き起こしたシボレー・アストロを紹介。今、アストロがジワジワと価格高騰しているって知ってた?

輸入バブル時代に一世を風靡したアメリカ製ミニバン。

今回紹介するのは、輸入バブル期にカプリスワゴンやC1500などと共に一世を風靡したシボレー・アストロだ。グレードにもよるが7〜8名が乗車できるので、ファミリーカーとしても最適。四輪駆動モデルもラインナップされているので、レジャーの相棒としても大活躍した。40代から50代の人にとって、一度は憧れた車両ではないだろうか?

シボレー・アストロは’85年に登場。アメリカではフルサイズのシェビーバンなどに対してミニバンという位置付けで、日本でも扱いやすいサイズだったこともあり、爆発的にヒットした。正規輸入、並行輸入共に盛んに行われたため、日本に現存するアストロの台数はかなり多いはず。ところが最終モデルも’05年で製造を中止しているため、すでに後期モデルでも最大30年前のクルマということとなる。

またここ最近は前期モデルが人気で価格も高騰中だが、実用的なのはVOTECエンジン搭載の後期モデルだろう。いずれにせよ購入するにはそれなりの注意と信頼できるショップが必要だ。

取材車両は、茨城のガレージDNAで販売されている’01年式のAWDモデル。グレードはLSなので、3人掛けのセカンドシートを持つ8人乗りとなる。セカンドシートとサードシートを倒すことで広大なフルフラット空間を作り出すことができ、キャンプや車中泊にも最適な一台だ。ヤングタイマーなアメリカ車のなかでも程良いサイズ感と使い勝手の良さに再び注目が集まっている。

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2001 Chevrolet Astro AWD

リアゲートは窓ガラス部分が上に開き、残りの下半分が左右に観音開きとなる通称「ダッジドア」と呼ばれるアメリカ車らしい変わった形状。

一般的なパッセンジャーモデルのスライドドア部分とその反対側の窓はポップアウトする仕組みで外気を導入することが可能。その後ろの窓は固定式で開閉はできない。

テールランプはスクエアでシンプルな形状。一番下の白いレンズ部分は本来バックランプ用だが、日本ではウインカーレンズにコンバートされて使用される。

アストロには’90年モデルから四輪駆動のAWDがラインナップに追加された。側面に備わるAWDのエンブレムで判別できる。

特徴的な変則10本スポークのホイールは純正の15インチで、この車両は215/75R15サイズのデューラーH/Lタイヤを組み合わせている。

エンジンはVORTECと呼ばれるインジェクション制御で、262ci(4.3リッター)のV6を搭載。トランスミッションは4速ATとなる。

3人掛けのセカンドシートと3人掛けのサードシートを備え、合計で8人乗りとなる。シートは倒すことでフルフラットにアレンジ可能なのでアウトドアアクティビティにも使い勝手が良い。

フロントシートは左右セパレートで、中央の通路を通って後部に移動可能なウォークスルー構造となっているのが特徴。

スピードメーターは日本に正規輸入されたディーラー車ゆえに外側にkm/h表示、内側にMPH表示が併記されるデザインとなっている。

Specification

全長:4820mm

全幅:1970mm

全高:1900mm

ホイールベース:2820mm

エンジン:V型6気筒

排気量:4295cc

燃料供給方式:インジェクション

駆動方式:4WD

乗車定員:8人

車両価格:176万円

【DATA】

ガレージDNA

茨城県石岡市正上内1-10

TEL0299-27-6065 10時〜19時 木曜休

https://dna-company.shopinfo.jp/

(出典/「Lightning 2024年12月号 Vol.368」)