『SUNNY VOYAGE 2024 in SHINAGAWA2 vol.1』東京・品川プリンスホテル Club eX(2024年11月30日)
○清宮海斗vs晴斗希×
全7試合が“GHCヘビーorナショナル戴冠経験者vs非経験者”のシングルマッチとなる『CHALLENGE BOUT 1 on 1』がNOAH品川大会の昼興行で行われ、メイン抜擢を受けた道頓堀プロレスの新鋭・晴斗希がGHCヘビー級王者の清宮相手に大奮闘。試合後には直訴が実ってALL REBELLION入りを果たした。
昼夜2部制となったこの日のNOAH品川大会。昼の部では全7試合がシングルマッチの『CHALLENGE BOUT 1 on 1』が行われ、現GHCヘビー級王者の清宮がメインに登場した。
その相手に抜てきされたのが晴斗希だった。今夏からNOAH継続参戦を開始した道頓堀プロレスの新鋭で、10月には潮崎豪との世界ヘビー級王座にも挑戦して爪痕を残した。
現在26歳で28歳の清宮とは同世代。晴斗希の熱い気持ちはのっけから燃え上がる。清宮と握手を交わすと、手を離さずにビンタで奇襲。ドロップキックで場外に蹴落とすと、トペスイシーダを敢行した。晴斗希に負けまいと清宮はひらめきで対抗する。リングサイドをダッシュすると、鉄柱を掴んで遠心力を使ったドロップキックを発射。さらに、エプロンから場外めがけてシャイニングウィザードもぶち込んだ。
その後も2人は若さ溢れる熱戦を展開。清宮がドラゴンスクリューからの足4の字固めでギブアップを迫っても、晴斗希は意地になってしのいでみせる。続くシャイニングウィザードをガードすると、得意のフロントハイキックを連発して真っ向から呼応。ムキになってブレーンバスターを仕掛けた。そのたびに清宮が逆に投げるが、晴斗希は何度も立ち上がると、「清宮、投げてみろ!」と絶叫。ついに5度目のトライで清宮を投げきった。
ここがチャンスと、晴斗希はロープを蹴り飛ばしてのブルドッキングヘッドロック、変型バックブリーカードロップと惜しげもなく大技を連発。9月に潮崎からピンフォール勝ちを奪った必殺の変型エル・モメント・デ・ムエルテの体勢に。しかし、防いだ清宮はフランケンシュタイナーから一転して猛攻。ジャンピングニーでかち上げ、シャイニングウィザードにつなげると、最後は変型シャイニング弾で3カウントを奪った。
最後は現GHC王者が貫禄勝ちをおさめたものの、清宮が締めのマイクを始めたところで晴斗希がマイクをかっさらって主張を始めた。
「負けたからあんまりしゃべるのは好きじゃないんすけど、一言だけ言わせてもらってもいいですか。個人的に小学校3年生の時、NOAHをみてプロレスを好きになってプロレスラーを目指しました。LIMIT BREAKに上がるようになって『NOAH本戦の人とともっともっとやりたい』と言って、今目の前に清宮海斗さん…GHCチャンピオンが立ってます。そして今日、NOAHの本戦のメインイベントに僕が立ってます。これは夢ですか? 現実ですよね? 口に出してたら、小さい夢も大きい夢も少しずつ叶っていくということを、今、皆さんと一緒に感じてます」。
そう感慨深げに実感した晴斗希は「僕はNOAHファンの皆さんと一緒、NOAHが大好きだ。清宮さん、ひとつお願いしてもいいですか? 僕も大きな夢をつかみたい。あなたのALL REBELLIONに入れさせてもらって、一緒に大きい夢を叶えさせてもらってもいいですか?」と直訴。思わぬ展開に場内も大きなどよめきと拍手に包まれた。
清宮も「晴斗希選手、あなたのNOAHにかける熱い思い、感じさせていただきました。ともにトップを目指してやっていきましょう!」と無論承諾し、場内が晴斗希コールに包まれるなかで、ALL REBELLIONに新メンバーが誕生した。
最後は「今ここで晴斗希選手がALL REBELLIONの一員になりました。このNOAHのリングは明るい未来であふれてます。もっともっと自分がGHCチャンピオンとして、ここにいるみなさんと一緒に明るいNOAHを創っていきます! ALL REBELLIONすべてはNOAHのために!」と清宮と晴斗希が天を指差すなかで品川大会・昼の部は幕。小澤大嗣が裏切って脱退したばかりのALL REBELLIONだが、“NOAH愛”を叫ぶ力強い新戦力が加わった。