〈犬系彼女の今〉「大学ではメガネ娘で“ぼっち”」「バズっても友達いなくて…」YouTuberののちが語る意外な生い立ちと“いじめ”

彼氏との破局を機に人気カップルYouTubeチャンネルを終了させ、今後はひとりで活動をすることを発表した“犬系彼女”ののちさん(21)。前編ではその経緯を聞いたが、今回は彼女の生い立ちや、現在のライフスタイルに迫る。

高校まではバレエ少女

――現在は大行列ができる人気タピオカドリンク店「ベビタピトーキョー原宿店」(ベビタピ)でカウンタースタッフとして勤務し、“原宿系インフルエンサー”としての一面も持つののちさん。原宿系に興味を持ち始めたのはいつからですか?

ののち(以下同) 小学6年生のときから原宿が大好きになり、毎週土日は片道2時間以上かけて茨城県のド田舎から通っていました。

3歳からバレリーナを夢見てクラシックバレエをやっていて、小学校5、6年生の頃にはオーストラリアとアメリカにバレエ留学へ行っていたんです。留学から帰って来た頃、「ぺこ&りゅうちぇる」が流行っていて、その影響で原宿系が大好きになりました。

大学生になってからカップルチャンネルを始めたのは、「ぺこ&りゅうちぇる」に憧れていたからというものあります。

――バレエは何歳まで続けていましたか?

高校3年生まで続けていたので、15年間やっていました。身長が小さくてバレリーナになれないから高校に入ってからは趣味でやっていました。

――小中学生時代は学校でどんなキャラでしたか?

友達がいなくていつも一人でした。放課後、毎日のようにバレエのレッスンがあったので、遊びに行ったことはほとんどありませんでした。一人が好きで、友達からの遊びの誘いも毎回断っていたから、周りに馴染めなかったですね。

――高校に入ってからはどうでしたか?

高校は東大に進学する子がいっぱいいるようなバリバリの進学校で、みんなまじめに制服を着ている中、私だけ制服をめちゃくちゃアレンジしていたので浮いていました。

ネクタイピンを大量につけたり、巨大な透明のリュックにぬいぐるみだけ入れて学校に持って行ったりしていたので、まわりからは「あの子変わっているよね」って感じの目で見られていました。今考えると友達ができなかったのも納得ですね (笑) 。

 ――学生時代、まわりと馴染めず辛かったことはありますか?

高校時代はダンス部に入っていたんですけど、誰かの悪口を言われたときに「そうだよね」って言わないと仲間に入れてもらえなくて……。

私はそれがすごく嫌で、「そんなことないよ」「いいところもあるじゃん」って返していたら、気がついたら一人になっていて、今度は私がみんなから悪口を言われるようになりました。

それが原因で居づらくなっちゃって、高2の冬に部活を辞めました。その経験がトラウマで、今でも大学で友達はいらないって思っています。友達としゃべるのに嘘をつかなきゃいけないのが疲れる。

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「最近は“垢抜け系”と呼ばれる」

――ののちさんは現在、大学4年生。大学ではどのように過ごしていますか?

マスクに帽子、メガネをしていて普段とは全然違う格好しています。常にひとりで行動をしているし、もしかしたら大学でののちだと気づかれてないかもしれませんね。

――“犬系彼女”として有名になったとき、周りの反応はどうでしたか?

友達はいないので大学で何か言われることはなかったですね。みんな知らないふりをしてくれているのかな。視線を感じたりすることも全然ないです。

――ご家族の反応はどうでしたか?

私の家族はSNSに興味がないので、私が炎上していたことは知らなかったみたいです。でも、テレビのニュースを見ていたらたまたま私が出てきたらしく、びっくりしていました。今では家族みんな私の活動を応援してくれていて、今日の服装も母と相談して決めました。

――どういった経緯で「ベビタピ」(原宿のタピオカドリンク店)で働くことになったのですか?

店長のしなこちゃんにスカウトされたことがきっかけです。ベビタピってスカウトされた子しか働けないんですよ。

スカウトされたときはびっくりして、しなこちゃんに「私、犬系ですよ? ベビタピに合わなくないですか?」って聞きました。しなこちゃんは“犬系彼女”の動画を知らなかったみたいで、メイク動画をあげている私個人のTikTokアカウントを見て「ベビタピにぴったり」と思ってスカウトしてくれたみたいです。

 ――SNSではののちさんが最近「垢ぬけた」と話題ですが、それはどうしてだと思いますか?

最近は“犬系”よりも“垢抜け系”と言われることの方が多いです。

きっかけとしては自分が自分を「かわいくない」と思う機会が増えたからだと思います。私、人からの意見はあまり気にしないんですけど、“犬系彼女”としていろんなところに露出するようになってから、自分の動画や写真を確認しないといけない機会が増えて、「私ってこんな風に見えているんだ」と思うようになったんです。それがきっかけで、自分に似合うメイクや服装を研究するようになりました。

ファンの方は10代から30代の女性が多くて、私のファッションやメイクを「参考にしている」「憧れる」と言われることが増えてきてうれしいです。

“犬系彼女”から“大人の女性”へと進化したののちさん。原宿の盛り上がりは彼女に懸かっている⁉

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班