新宿駅から小田急小田原線の快速急行で約50分、本厚木駅までやってきた。本厚木駅から歩いてすぐの場所にある安宿が非常に良いという情報を入手したからだ。なんでも旅人の疲れを癒す「畳のあるビジネスホテル」があるという。
北口の駅前広場ではイルミネーションが街を彩り、奥のタクシープールではハンマー投げ選手の銅像が輝いていた。銅像のタイトルは「若き心」で、制作されたのは1977年(昭和52年)。となると、モデルは室伏広治選手ではなさそうだ。
などと考えていたら、ぬくもりの宿「旅館さがみ」が見えてきた。かつて宿場町として栄えた厚木で、旅籠がビジホとなった現代でも、温かみのあるおもてなしと寛ぎ(くつろぎ)が感じられる旅館がそこにあった。
・旅館さがみ
カプセルホテルも大好きだが、たまには畳敷きの和室でゆっくりと過ごしたい。実を言うと誕生日が近かったこともあり、ビジネスホテルにありがちな無味乾燥の空間とサービスでなく、親しみと真心が感じられる旅館に1泊したいと思っていた。
そういえば、本厚木といえば青山学院大学のイメージだったが、もうとっくの昔に撤退していたらしい。なんなら今では “幻の厚木キャンパス” などと言われているようだ。時代を感じますね。
さて、新宿で仕事を終えて21時過ぎにチェックイン。最大限の笑顔で接客をしてくれる受付の方から旅館ならではの長いルームキーを受け取った。さすがぬくもりの宿。
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・客室へ
食堂が賑わっていたので夕飯を頼もうかと思ったが事前予約制とのこと。写真を見るとメチャメチャ美味しそうである。次回は必ず……なんなら朝食も! 結局、食事は駅前のてんや(天丼)で済ませて客室へ。
畳敷きの和室。いわゆる昔ながらの旅館のイメージを丸ごと詰め込んだ和室である。こういう宿が1番落ち着くのだ。灰皿には「さがみ」と書かれたマッチ。浴衣とタオル(大・小)、歯ブラシも揃っている。