兵庫県神戸市の無職の男が、学校に侵入し更衣室に小型カメラを設置し盗撮したとして兵庫県警に逮捕された。
男は更衣室にカメラが内蔵された特殊なハンガーを設置。男の自宅のパソコンのハードディスクからは約2万ファイルの盗撮動画が見つかった。
近年、カメラの進化は著しく、かつてのように一見して盗撮カメラと確認できるようなものを仕掛けるケースはほとんどない。多くは神戸の盗撮犯のように偽装された超小型カメラなどを使用するため、ほとんどの人は簡単には気付かないという。
そんな中、アマゾンなどの通販サイトで爆売れしているのが、高性能を謳う「盗撮カメラ検知器」だ。価格は2500円から高い物で7000円くらい。手のひらサイズなのでハンドバッグに入れて持ち運ぶことも可能だ。YouTubeチャンネルでは、これらの検知器を使って公衆トイレを隅々まで検査する動画が投稿されており、視聴回数も多い。本当に盗撮カメラを発見することができるのだろうか。
販売サイトには、「全周波数帯探知」「RF電波検出」などと、なにやら高機能が謳われているが、今ひとつピンとこないという人も多いのではないだろうか。ガジェットライターによると、
「高機能を謳っていますが中身は実にシンプルで、だいたいは赤いLEDを照射してフィルター越しに見ると、隠しカメラのレンズの光を発見できるというもの。撮影した動画を送信するためのWi-Fi電波を感知することもできます。もっとも光学式レンズではうまく反射せず、電波感知もオフラインの機器には意味がない。トイレの中を天井から便器周りまでくまなく照射するにはそれなりに時間がかかり、むしろ長時間個室を占有して逆に怪しまれる可能性もあります。高価だからといってさほど性能は変わらないので、安価な製品を気休めで持つくらいの気持ちの方がいいでしょうね。なんの反応もないからといって安心しきってしまわないほうがいいでしょう」
盗撮カメラや盗聴器は稼働中は少なからず発熱するため、探すなら温度を検知する「サーマルカメラ」の方が有効だという意見もあるが、こちらはぐんと値段が跳ね上がり4、5万円はザラだ。安心を買うことを否定はしないが、安全が確保されるかについては十分に注意が必要だ。
(ケン高田)