レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、F1カタールGPのF1スプリントでセルジオ・ペレスがピットレーンからのスタートで反応が遅れ、ウイリアムズのフランコ・コラピントに先行を許した理由が分からないと語った。
ペレスとコラピントは、金曜日のスプリント予選でSQ1敗退と後方グリッドからF1スプリントを迎えることが決まっていたため、共にサスペンションのセットアップを変更し、ピットレーンスタートを余儀なくされた。
しかしピット出口のシグナルがグリーンに変わってもペレスは一向に動こうとせず……ようやくペレスが発進すると、後ろのコラピントは様子を伺うようにペレスに並びかけ、ターン1に入る前にオーバーテイクを完了した。
ホーナー代表は、シグナルが変わったらスタートするモノだとして、ペレスがスタートで何をしようとしていたのか明確な説明がないという。
「これについて彼と話をする必要がある」
ホーナー代表はSky Sportsに対して、そう語った。
「彼はただ判断を誤ったように見えた。しかし、シグナルが変わったらスタートするものだ」
なおペレス自身は、ピット出口からのスタートが遅れた理由は意図的なモノで、コース上で単独走行するために先行車との距離を十分に確保するためだったと示唆した。
「僕たちは色々試したけど、レースの大半をクリーンエアで走るためにあのギャップが欲しかったんだ」とペレスは語った。
F1スプリントを“テスト”と評したペレスは、レース後半にピットへ戻り、異なるフロントウイングを装着。レッドブルはハンドリングの問題を抱える今季マシンRB20に何が起きているのか原因を探ろうとした。
ペレスのチームメイトであるマックス・フェルスタッペンもF1スプリントでは8位フィニッシュと苦戦。マシンは「ラリーカーのように感じた」と語っていた。
ホーナー代表は「テストプロセスの一部だったから、彼から少しデータを得た。ポイントを獲得するチャンスは無かったから、このセッションで何かを得た方がいい」と語る。
「我々はウイングを変えた。少し違ったことをトライして、我々のエンジニアたちも予選に向けて良い情報を得ることができた」
その予選では、F1スプリントでのデータからマシンセットアップに調整を加えたことが功を奏し、フェルスタッペンがQ3で最速タイムをマークした。ただ、予選中の不必要なスロー走行によって、1グリッド降格のペナルティを受け、2番手から決勝をスタートすることとなった。ペレスは9番手だった。