【NOAH】武道館へ憂流迦が丸藤と両者KO 新US王者の中邑祝福も「悩んでばかり」

『SUNNY VOYAGE 2024〜ROAD TO BUDOKAN〜』新宿FACE(2024年12月1日)
△佐々木憂流迦vs丸藤正道△

 元日・日本武道館大会での中邑真輔戦が決まっている憂流迦が、丸藤と約8ヶ月ぶり一騎打ち。両者KO決着で“進化”をみせつつ、WWEで新US王者に輝いた中邑を祝福した。

 全身全霊を捧げて“武道館への道”を歩む憂流迦。前夜の品川大会で「もっと深くまでプロレスに潜りたい」と丸藤に一騎打ちを要求し、翌日となったこの日の新宿大会で早くも実現した。

 憂流迦と丸藤のシングルマッチは3・31後楽園大会以来。約8ヶ月前は技アリの変型後方回転エビ固めで丸藤に軍配が上がっていた。

 丸藤の執ようなヘッドロックで主導権を握られた憂流迦だったが、山神楽(変型飛びつきDDT)、ファーアウトとこの1年で自ら編み出した得意技で逆襲。丸藤の抵抗をものともせずにジャックハマーを繰り出した。バックドロップホールドは防がれたものの、不知火を決めさせず、シャイニングトライアングルで絡め取る。

 丸藤は容赦なく顔面を踏みつけて脱出。串刺し攻撃をトラースキックコンビネーションで迎撃した。これを読んだ憂流迦は、回し蹴り式トラースキックに合わせて水面蹴りをドンピシャリ。弁天に絡め取ってギブアップを迫る。

 ニアロープに救われた丸藤は串刺し式虎王で逆襲。憂流迦も飛びヒザ蹴りを返して両者大の字に。どちらも必死に立ち上がると、その後も打撃が激しく交錯。丸藤が虎王を再び放てば、憂流迦もヒザ蹴りを意地になってぶち込み、互いにクリーンヒットを奪うとダブルダウンに。どちらも立ち上がれず、両者KO決着となった。

 ともに悔しげに体を起こすと、試合後はノーサイドで握手。そして何事か言葉を交わしあった後、互いに座礼してエールを送りあった。

 かつて中邑とも名勝負を繰り広げた丸藤と、両者KOながら“引き分け”決着。8ヶ月間の”進化”をみせた憂流迦は「丸藤さんありがとうございました。すごい勉強になりました。本当に勉強になることばかりですね」と噛みしめるように語った。

 一方の中邑はWWE『サバイバーシリーズ』でLAナイトを破り、3度目のUS王座戴冠を成し遂げたばかり。憂流迦も「真輔さん、US王者おめでとうございます」と祝福したが「でも今、自分のことでいっぱいいっぱいですよ、悩んでばかりですけど、リングの上で吐き出していきます」と自らに言い聞かせるように言葉を続けた。

【憂流迦の話】「丸藤さん、ありがとうございました。すごい勉強になりました。本当に勉強になることばかりですね。そして、真輔さん。US王者おめでとうございます。だけど今、自分のことでいっぱいいっぱいですよ。ああ、悩んでばっかですけど、リングの上で全部吐き出していきますよ」

【丸藤の話】「あいつが強いのはわかってる。だけど、みんなが思っているよりも強いぞ。体もそんな大きくないけど、打撃もやっぱ効くし、関節も的確だし。まさかキャリア何年だ? 2年経ってないのか。これは今日、俺は負けに等しいよ、ハッキリ言って。でも1月1日、SHINSUKE NAKAMURAとやるんだろ。プロレスっていうのは試合だけども、戦いだけども、やっぱり俺も作品だと思ってるし、俺の中ではパズルだと思っているんで。リングという枠の中で是非ともSHINSUKE NAKAMURA相手に、あの完璧に近い…もう完璧だ。そんな素敵なパズルを作り上げるあのSHINSUKE NAKAMURAのピースに入り込んでいけ。お前のピースで埋めていけよ。見せてみろ。2人で最高の作品を見せてくれ。楽しみにしてるよ。終わったら、俺が憂流迦にリベンジしてやる」