【新日本】棚橋がヒロムをハイフライフロー葬でベテランコンビが意地の2連勝 「全力の“つもり"じゃダメだ」

『WORLD TAG LEAGUE 2024』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第2競技場(2024年12月1日)
Bブロック公式戦 ○棚橋弘至&邪道vs内藤哲也&高橋ヒロム×

 邪道の援護を受けた棚橋がヒロムをハイフライフローで葬り、ベテランコンビが意地のWORLD TAG LEAGUE・2連勝。棚橋は「1試合1試合を全力でやってるつもりだった。“つもり”じゃダメだ」と改めて気合いを入れ直した。

 棚橋&邪道のベテランコンビは、前戦の11・28水戸大会でタイチ&TAKAみちのくを破り、4戦目にしてようやく今リーグ初白星。それでもあと1敗すれば脱落&負け越し確定という厳しい状況で、3勝1敗の内藤&ヒロムと対戦した。

 試合はこれまでの公式戦、さらには11・29静岡大会での前哨戦で痛めつけられてきた邪道の左足を狙い撃ちにされる苦しい展開に。それでも「邪道」コールを受けた邪道は発奮し、ピンチを自力で逃れてみせた。

 その後、棚橋は反撃に転じたが、L・I・Jコンビも譲らず、流れは再び逆転。内藤がエスペランサを決めれば、ヒロムもファルコンアローも繰り出し、連続攻撃でたたみかけた。チャンスを掴んだヒロムはTIME BOMBの構えに。

 しかし、棚橋はドラゴンスクリューからのテキサスクローバーホールドで巻き返す。邪道も内藤をクロスフェイス・オブ・JADOに捕らえて好フォローを見せた。棚橋は一気にハイフライフローを狙うも、ことごとく不発。ヒロムのTIME BOMB1.5の餌食となり、またも窮地を迎える。だが、L・I・Jの合体式スイング式DDTを邪道がカット。ヒロムにラリアットを見舞うと、内藤をグリーンキラーで突き刺して排除する。邪道の気持ちに応えようと、棚橋はツイスト&シャウトを連発して猛攻。最後は邪道のガンスタンから棚橋がハイフライフローを落として、ヒロムから3カウントを奪った。

 ベテランコンビが意地の2連勝。一方、内藤&ヒロムは2敗目を喫し、首位タイから一歩後退となった。

 試合後、棚橋&邪道は抱き合って喜びを分かち合う。邪道は「今日の試合、俺も何回も、何回も心折れかけて、ギブアップしそうだったり、フォール獲られそうになったけど、遠くの方からエースの声で、『邪道、邪道』の声で引き戻されて、なんとか、なんとか諦めない気持ちもらったから」と棚橋に感謝した。

 その言葉を聞いた棚橋は「1試合1試合にかける熱量っていうのは、絶対俺の方が高くないといけないと思っていた。引退まであと1年ちょっと。試合数も限られている。そういった中で、1試合1試合を全力で、これでもかっていうぐらい全力でやってるつもりだった」とここまでの戦いを振り返りつつ、「“つもり”じゃダメだ」と断言。「横で邪道選手がとても大切なことを教えてくれた。そしてこのシリーズ中、ずっと教えてもらってる」と邪道にリスペクトを示すと、「『衰えた』、『もう引退を控えている選手はこんなもんか?』、違う。まだまだ、まだまだ最後レスラーとして、最後の1日、1分1秒まで駆け上がる気持ちを忘れずに。駆け上がる気持ちを忘れずに」と気合いを入れた。

 互いに支え合い、刺激し合うベテランコンビは、まだまだ決勝進出を諦めていない。次戦は12・4佐賀大会。棚橋&邪道は矢野通&ボルチン・オレッグと、内藤&ヒロムはEVIL&成田蓮とそれぞれ対戦する。